
福井駅前で出合う未体験な「福井」のお寿司。
JR福井駅西口から徒歩約2分。地下へと続く階段を降りドアを開くと、やわらかなライトに照らされたクラシックなバーカウンターに迎えられます。
福井駅前に県外から来る人が福井を感じながら楽しめる場所を、と『Sushi Bar daishin』オーナーシェフの平井孝宜さんが提案するのは、食べたことのない福井の味をお寿司で味わう体験。
ロンドンやミラノへ渡り日本にはない自由なスタイルのお寿司を学んだ平井さん。日本のように新鮮なネタの種類が豊富にないヨーロッパでは、素材を活かすというよりは、手間を加えて美味しく提供するスタイルが一般的。「それを地魚に恵まれた福井に持ってくれば、新しいものになると思った」と、地元に戻り2014年12月に福井駅前で『Sushi Bar daishin』をオープンしました。お店のロゴ「大信」は、平井さんの祖父が創業した旧家業の屋号をそのまま引き継いだもの。

最高の状態の地魚を、多彩に味わう。
元々凝り性でとことんやってしまう質という平井さんがつくり出すダイシンのお寿司は、ネタにひと手間を加える”江戸前寿司”をベースとしています。「海外で習得したフリースタイルのお寿司を、福井の最高の素材で食べていただく。」と、一貫しているのは“今まで体験したことのない味”を福井で提供することだそう。
福井の地魚を一番よい状態で味わえるよう、現場で即内蔵の処理・神経締めされ完璧な状態で仕入れると、とれたてを味わってほしいものはそのままで。魚の旨みが増して身がやわらかくなった最高の状態を待ちたいものは、寝かせて熟成させてから提供します。
イタリアに住んでいた時にハマって、寿司に活かしたいと考えたという「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ」はマグロに合わせて。マグロの脂の甘みにゴルゴンゾーラのまろやかなコクと塩気が加わりシャリとともに口の中で絶妙に溶け合います。
「シャリとネタが同じくらいの食感で同じくらいに口の中からなくなっていくのが理想」と平井さん。身の厚いアオリイカには200以上の隠し包丁を入れ、噛むほどにあふれるイカの旨みと甘みをシャリとともに味わいながら同時に口の中で溶けていくように。

演出のきいた様式美のなかで特別な体験を。
完全予約制(2日前までに要予約)のディナーはおまかせコースのみ。
一皿に盛ったおつまみからスタートし、握りを堪能したら、〆にはお吸い物やお茶漬けを。ロンドンでの修行時代に出会ったという英国陶磁器ブランド「ウェッジウッド」のティーポットからお出汁が注がれるお茶漬けまでを体験したあとには、お腹だけでなく心も満たされます。
”現代の数寄屋風書院造”をコンセプトとし、和の様式美に存在感のある「moooi」の照明などの現代アートが装飾された店内は、まるでギャラリーのよう。
茶室のように用と景のバランスにこだわったという空間の魅力とともに、他では食べられない新しい感覚でいただく「福井」のお寿司のコースはいかがでしょうか。