いつの時代も人々の心を震わせる、雄大な自然美。
日本海側では珍しいリアス海岸を有する「蘇洞門(そとも)」は、2017年にアメリカCNN「日本で最も美しい場所36選」に選出された、世界が認める景勝地です。『若狭フィッシャーマンズ・ワーフ』が運航するクルーズ船では、その美しい景観を間近で見られる「蘇洞門めぐり」を楽しめるとあって、3月〜11月のシーズン中はたくさんの人が訪れる人気のスポットです。
1周約60分の船旅で満喫できるのは、約6kmにも渡る断崖美。内海の小浜湾から外海の若狭湾まで続く花崗岩の方状節理は、特に「あみかけ岩」「大門・小門」と呼ばれるスポットでより分かりやすく露出しています。人の手では決して作り出すことができない直方体状の割れ目は、長い年月と自然の雄大さに思いを馳せるに充分で、ここまで浸食した若狭湾の荒波の力にも驚かされるばかりです。船からでしか見ることができないこの景色は、何度訪れても言葉にしがたい圧巻の光景です。
またクルーズ中には、西方向に美しい山容から“若狭富士”とも呼ばれる、高浜町の「青葉山」が確認できます。「青葉山」の峰が2つある景色も、実は海側からしか見ることができない姿ですので、併せてお楽しみください。
白波を進むクルーズ船。デッキで潮風と波しぶきを感じながら、歴史が作り上げた豪壮な景色を堪能できる場所はそう多くはありません。受付近くの「Sotomo Café」でオーダーしたドリンクを片手に、ゆったりと時空を超える船旅に出てみませんか。
母なる海が育む、心浮き立つ味わい。
せっかく小浜に来たのなら、海の幸を存分に堪能したいところ。そんな願いを叶えてくれるのが、2階にある「海幸苑」。こちらでは、近海で獲れた地物をふんだんに使った定食や丼、鯖寿司などを提供しています。
一番人気は、約8種類もの海鮮がトッピングされた「小浜丼」。大きめにカットされた刺身と、一口ごとに変わる味わいは文句なしの満足度です。地元産コシヒカリには雲丹醤(うにひしお)がかけられており、時折広がる雲丹の香りもたまりません。男性にも嬉しいボリュームで、食べ進むごとに五感が満たされていくことでしょう。
また、酒粕を食べて育ったサバ「小浜よっぱらいサバ」の炙り丼も人気メニューです。濃い旨味と甘味が特徴で、爽やかな香りがたまりません。途中まで食べ進めたら、薬味を加えて出汁茶漬けにするのもおすすめ。炙りならではの香ばしさと出汁の奥深さが相まって、最後まで一気に食べ進んでしまうはずです。
また、毎年の牡蠣のシーズンには、土・日・祝日限定で牡蠣小屋「蘇洞門倶楽部」がオープン。味わえるのは、10cmほどの身に旨味を凝縮した「若狭牡蠣」です。若狭湾の最深部にある内外海(うちとみ)半島でのみ養殖されている知る人ぞ知る逸品は、地酒でふっくらと蒸しあげれば至福の味わいに。他にも焼き牡蠣や牡蠣飯などもあります。短い期間でのオープンになりますので、牡蠣好きの方はぜひ足をお運びください。
地域色豊かな一品を、旅の記憶に。
また、『若狭フィッシャーマンズ・ワーフ』では、選りすぐりの銘品が並んだお土産ショップでのお買い物も楽しめます。若狭を代表する食である「小鯛の笹漬け」や「へしこ」をはじめ、鯖缶や地酒・地ビールなど、選びきれないほどの名産品が並んでいます。福井梅を使った「梅ごしょう」や「名田ゆず七味」「へしこバーニャカウダ」などの“ご当地調味料”は、地元の人にも人気の味です。新しい味覚とのめぐり逢いは、食の楽しみを何倍にも膨らませてくれるもの。ぜひお試しください。
また、小浜は全国シェア8割を占める“塗箸づくりの町”。塗箸を特集したコーナーが設けられ、「若狭塗り箸」をはじめとした多彩なラインナップは目移り必至。伝統的なものから、モダン、ユニークなものまで取り揃えられているので、きっと納得の一膳が見つかるはずです。
若狭の魅力を余すことなく味わえる『若狭フィッシャーマンズ・ワーフ』。大自然の懐の深さを、今一度再認識できるスポットです。