本格的数寄屋づくりの間で過ごす良質な時間。
外観からも老舗の品格を感じる、明治17年創業の『つるや』。すべて木造建築による料亭風の客室は、それぞれに造りがちがう20部屋です。
本館客室はすべて、昭和を代表する数寄屋建築の名棟梁として知られた平田雅哉氏が手掛けたもの。中でも露天風呂付き特別室の「大観」には6畳の茶室と広々とした15畳の本間があり、曲線が美しい丸太柱や竹竿縁天井、障子の桟木に施されたさりげない細工など、お部屋のところどころに細部にまで妥協しない名工の意匠と遊び心を感じます。建築関係の方が見学に来られることもあるのだとか。その空間に身を置くだけで心洗われるような、一度は泊まってみたい贅沢感たっぷりなお部屋です。
豊富な源泉の湯でとことん芯からほぐれる。
敷地内に3本の源泉井を持つ『つるや』の温泉は、源泉80度の天然温泉をお湯を熱交換させ50度に調整している、加水・加温・循環なしの源泉かけ流し温泉です。それぞれに趣のちがう露天風呂のある「福の湯」と「芦の湯」は男女入れ替え制。両方に、水に濡れると美しいブルーに変わる笏谷石が使われています。
他に、定員6名の広々とした貸し切り風呂「つるの巣」もあります。飲むこともできる自家源泉100%の温泉は、お湯にこだわる方にもおすすめできる泉質です。館内では無料で温泉たまごを作れる石窯や、源泉かけ流しの足湯も楽しめます。
洗練されたエレガントな空間で休息を。
量よりも質にこだわったお料理は、京風懐石にこだわらず地元北陸の旬の素材をいかした創作料理。越前焼や鯖江市河和田の漆器など料理が盛られた器の美しさにもこだわりのおもてなしを感じます。2021年10月に完成したお食事処は完全個室で、居心地の良いプライベート空間でゆったりとお食事を楽しめます。
夜にはジャズの流れるお客様サロン・読書コーナーでゆったりとした時間を過ごすのもおすすめです。船底天井が続く畳敷きの廊下の美しい壁画や、彫刻の腕前も一流だったという平田雅哉氏が建築中に彫った彫刻品の展示など、時間をかけてゆっくりと和の伝統を感じたい、大人のお宿です。