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『岩屋山 妙楽寺』 木立が美しいアプローチと若狭最古の建築物

妙楽寺

SPOT
スポット情報

敦賀・若狭

  • 美観
  • 美心
information

岩屋山 妙楽寺
【住所】福井県小浜市野代28−13(地図
【TEL】0770-56-0133
【拝観時間】9:00~17:00(16:30最終受付)
【拝観料】400円

最終更新日 : 2023年12月8日

古の記憶を現代に繫ぐよりどころ。

古来より、若狭湾に入る船が目印としてきた若狭三山のひとつ・多田ヶ岳の麓にひっそりと佇む「妙楽寺」。養老3(719)年に僧・行基が自らご本尊を彫って開基し、延暦16(797)年に弘法大師・空海が再興したことが始まりと伝えられています。

駐車場脇で受付を済ませたら、木々のアーチが美しい砂利の小道を歩いて山門へ。新緑が映える春はもちろん、濃い緑が心を鎮めてくれる夏、鮮やかな紅葉が美しい秋、静かに白く染まる冬と、いずれの趣も素晴らしく、季節を変えて足を運びたくなる風景が私達を出迎えてくれます。

歩を進めて朱赤の小橋を越えた先にある山門をくぐり、立派な杉のトンネルを抜けると、まるで光に抱かれるように佇む本堂が目に飛び込んできます。神々しいその姿は、若狭における最古の存在というのも納得の厳かさを携えています。

外陣、内陣、後陣。長い歴史を肌で感じる。

こちらの本堂に祀られているご本尊は、二十四面千手観音菩薩立像。その名の通り24のお顔と1,000本の手を持っているというのは、全国的に見ても非常に珍しいお姿です。

「たくさんの目と持ち物であらゆる衆生を救うという慈悲が形になったお姿なんだと思います」と当代のご住職である中野竜雄さん。昭和の初期頃まで秘仏であったこともあり、千年以上前の作でありながら金箔も残っているという状態の良さにも驚きます。

小浜には内陣(※1)まで入れるお寺が多くありますが、妙楽寺もその一つ。驚くほどの至近距離でご本尊を拝見することができますので、ぜひ間近で隅々までご覧ください。脇仏である四天王に施された鮮やかな色には、きっと目を奪われてしまうはず。後陣(※2)の千手観音菩薩の付き人である二十八部衆も忘れずにご覧ください。

また外陣(※3)の天井近くに飾られた、3枚の大きな絵馬にもご注目を。そのうちのひとつが現存する福井県内最古の絵馬となっています。こちらは厨子の上の「懸仏(かけぼとけ)」と共に、明治の廃仏毀釈を乗り越えた貴重な逸品です。

※1内陣…本堂奥にあるご本尊が安置してある中央部。
※2後陣…内陣の背後1間。密教建築特有の造りに見られます。
※3外陣…内陣の外側。参拝者が礼拝する場所です。

ここは、地域の人々が心を寄せる祈りの場。

本堂への参拝を終えたら、ぜひ地蔵堂へもお参りください。中に入ることはできませんが、小窓から見える景色は圧巻です。金箔が貼られた大きな子安地蔵尊とそれを取り囲むようにびっしりと並べられた千体地蔵が荘厳な空間を作り出しており、ここが長らく地域の信仰を集めている場所なのだと再認識させられます。

「当寺にお参りされた方から、千手観音様に手を合わせたら心が楽になったというお声をよくお聞きします。静かにお参りいただけるお寺なので、心を洗ってお帰りいただければ」とご住職。仏様の御心が感じられる癒しのスポットは、いつの時代も変わらない穏やかさで人々を迎え続けてくれています。

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岩屋山 妙楽寺
【住所】福井県小浜市野代28−13(地図
【TEL】0770-56-0133
【拝観時間】9:00~17:00(16:30最終受付)
【拝観料】400円

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岩屋山 妙楽寺
【住所】福井県小浜市野代28−13(地図
【TEL】0770-56-0133
【拝観時間】9:00~17:00(16:30最終受付)
【拝観料】400円