持ち歩きたくなる”うるし”アイテム。
漆器といえばお椀やお盆など食卓で使うものというイメージを一新する、タンブラーやアンブレラボトル(水筒)・名刺入れなどに漆をほどこした、新しい発想のアイテムが目をひく『土直漆器』。塗りや加飾などの作業を分業するところが多い河和田で、木地づくり以外のすべての工程を自社工房で行っています。
ステンレスと漆、という一見真逆の要素がうまく融合したタンブラーとアンブレラボトル。元々業務用漆器の生産が盛んでプラスチック製品などに塗装する技術も持っている「越前漆器」の産地の技術がつまった製品です。手に持った時の質感や、経年変化していく漆特有の特徴を楽しみながら永く使ってほしい、と『土直漆器』二代目の土田直東さん。
両手で包み込みたくなる、なんとも愛おしいフォルム「くるむ」。
ころん、としたフォルムが人気の「くるむ」シリーズ。欅の美しい木目を残し白漆を塗った「白」と、黒っぽい色が経年で青く変化していく「紺」の2色展開。小・中・大の組椀とカップがあり、重ねて収納も可能です。重ねた姿もまたなんとも心地よく、サイズ違いを揃えたくなるシリーズです。お椀の底の”高台”の部分がカーブになっていて、洗う時の水切りや拭きやすさなど、使い心地にもこだわりを感じるデザインです。
有田焼を代表する「源右衛門(げんえもん)窯」とのコラボレーションにより、梅地紋を施した同じフォルムの陶器の碗も誕生。漆器と陶器を重ねて収納できる、実用性とデザイン性を兼ね備えたシリーズは、いまの暮らしにもなじみのよい器です。
伝承しながら、新しい伝統をつくっていく。
他にもお酒を注ぐと器の内底の月がゆらゆらと揺れる様子が美しい酒器シリーズや、どれも洗練されたクラシックなデザインで選ぶのに苦労しそうなお箸(食洗機対応)なども。
「伝承されてきた技術をエッセンスとしながら自分たちが新しく開発したものを、次の世代が消化してまた新しい伝統をつくっていく、それが伝統工芸のいいところ。」と土田さん。「1,500年続いてきたものを今度は自分たちが伝えていかなくてはいけないという思いで作っている」という”土直漆器らしさ”が光る商品を、ぜひ暮らしにプラスしてみては。