魚好きなら、一度は訪れたい宿。
坂井市三国町は、江戸時代より日本海側有数の北前船の中継地として栄え、今なお釣りやマリンレジャーの愛好家達で賑わう町。その愛好家達に拠点として利用されているのが『民宿 ふるき』です。
こちらは買参権(市場でセリに参加できる権利)を持つ鮮魚店が直営する“魚屋さんの宿”。ご主人の古木克典さんが自ら市場に出向いて目利きし競り落としているため、確かな品質の鮮魚が楽しめるのが魅力です。「三国港に揚がったものを中心に、越前海岸近海産をご提供しています。季節によってノドグロやサザエ、アワビ、ハタハタ、カレイなど幅広くお楽しみいただけますが、三国といえば春秋の甘エビと冬の越前がには、ぜひご賞味いただきたい絶品です」と古木さんも太鼓判を押します。
中には「宿泊もいいけど、まずは味を知りたい」という方もいるでしょう。そんな方は「みくに 季節の会席(2名以上で要予約/5,000円~税別)」で、その実力をご堪能ください。刺身、天麩羅、焼き物など、手を加えすぎることなく素材を存分に活かした約10品がズラリと並ぶ様は壮観。これらを手掛けるために使われる魚介類は約15種類と言いますから、まさに贅沢の極みです。「美味しい魚を食べたい!」「我こそは魚好き」という方の願いを満点で叶えてくれるはずです。
冬の味覚の絶対王者「越前がに」。
季節を変え、多様な魚介類を楽しめる『ふるき』ですが、やはり冬の越前がには別格です。「三国のかには、県内で一番高品質だと感じています。三国の漁師さん達は、とにかく取り扱いが丁寧なんです。身の詰まりの申し分ないものを、非常に綺麗な状態で持ち帰ってくれるので、品質が高いままお出しできるのがありがたいですね。鮮度は、沖合で獲れたものをその日のうちにセリにかけるので、言うまでもありません。うちのような小さい宿でも“これが本場のかにだ!”と自信を持ってお出しできるのは、そのおかげです」と古木さん。
冬場(11月7日~3月20日)には「越前がにプラン」が登場し、本場のかにをフルコースで堪能することができます。使われるのは、温度と水質を徹底管理した生け簀で直前まで生きていた鮮度抜群のかに。皇室献上級も並ぶ1kg以上の大物揃いで、文句のつけようがありません。刺身、かにしゃぶ、茹でがにと、それぞれ異なる旨味は食べ進めるたび感動の連続。目まぐるしく押し寄せる至福に、こぼれる笑みも止まりません。泣く子も黙る最上級の満足感を、ぜひご堪能ください。
家でも鮮魚店の目利きを楽しみたい。
なかなか三国まで足を運ぶのが大変という方は、オンラインショップをご利用ください。かにや甘エビをはじめとした三国港の旬の鮮魚を気軽に購入できます。特に福井県産の甘エビは、上物として近年全国から注目されています。漁獲量日本トップクラスを誇る県内産の中でも、美しい赤色と上品な甘さが際立つ三国産は一食の価値アリです。
また、近場の方ならテイクアウト(2日前までに要予約)もOK。オードブルやお造り、お弁当などもお願いできますので、気になる方は一度ご相談を。また個室でお食事のみの利用も可能で、法要やお祝い事の席にも対応してくれます。新鮮な海の幸を堪能しながら、ゆるりと流れるひと時をお楽しみください。
長く愛され、受け継がれてきた“魚好きがまた来たくなる宿”の味は、一度食べたら虜になること不可避です。