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美めぐりふくい

寿し丸勘

敦賀ならではの味わいを、五感で堪能する

area:敦賀・若狭
  • グルメ
information

寿し丸勘
【住所】 福井県敦賀市本町1丁目5-20(地図
【TEL】 0770-22-1044
【営業時間】12:00〜14:30 / 18:00〜21:30
【定休日】 月曜日、日曜夜

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写真:出地 瑠以(cocoon)

最終更新日 : 2024年9月9日

敦賀の地魚を、江戸前風のおまかせスタイルで味わう。

JR敦賀駅から徒歩15分、細い路地に佇む隠れ家のような『寿し丸勘』。明るく落ち着いた店内で、店長の池田幸巨さんが握る江戸前風の寿司をおまかせスタイルで楽しめます。

「うちは8〜9割は地物で、基本的に毎日、市場で全て天然物にこだわって仕入れています。北陸の中でも福井の魚は美味しく、金沢や富山と全然ひけをとりません。敦賀や若狭の魚の美味しさを、たくさんの方に知っていただきたいですね」と池田さんは熱く語ります。

昼は「地魚中心のおまかせ握り」2種、夜はおつまみがついた「おまかせコース」をご用意。池田さんが語る季節の寿司の背景にあるストーリーも含め、ゆっくりその味わいを堪能できます。

「おまかせといっても、堅苦しくならないよう、お客さまとお話ししながらお寿司を出させていただいています。もともと僕はおしゃべり好きなんですよ」と気さくに笑う池田さん。

敦賀産の希少な赤ウニは、イカに乗せて。ノドグロは皮目だけ少し炙って脂を溶かし、甘みを出して。サワラは、1週間じっくり寝かせて熟成させて…。選び抜かれた福井の地酒を合わせて、次はどんなお寿司が出てくるのかワクワクするひとときも、『寿し丸勘』ならではの醍醐味です。

季節の素材、職人の仕事、福井の魅力を五感でいただく。

魚はもちろん「店内も、福井を意識したものを取り入れています」と池田さん。カウンター正面の紺色の壁紙は、福井の伝統工芸品越前和紙を使用。包丁は約700年の歴史を誇る越前打刃物。器は河和田塗りとも呼ばれる越前漆器や、石川県の作家が手がけた焼き物などを用いています。

「器も含めて、お寿司の美しさを見てもらえたら。単に新鮮な魚を切って出すのではなく、ひとつの完成品としてお寿司を楽しんでいただきたいですね」と想いを語ります。

味も香りも見た目も五感で楽しめるよう、店の室礼も器も極力シンプルに。河和田塗りの台形の器は、立体的な造形に寿司の美しさが映えるよう計算され尽くしています。

「通常、江戸前のお寿司はマグロが多いので朱系の色は避けるのですが、日本海の地魚は白身が多いので、あえてこの色味にしています。みなさん、びっくりしますね」とニッコリ。

季節の地魚を選び、職人が丁寧に仕事を施した寿司が、器という舞台の主人公。ひとくち頬張れば、ここでしか出会えない極上の美味しい物語が始まります。

欅のカウンターがある、和モダンな空間にリノベーション。

『寿し丸勘』は、1969年に池田さんの父親が兄弟で創業しました。1984年、それぞれ独立して店を構えることになり、敦賀市の中心部に移転。2000年に、池田さんが大阪から帰郷し、父親のもとで寿司職人として修業を重ねてきました。

父親が引退し、2023年末、ひとりで切り盛りできるよう、カウンターと個室で8〜10人程度がくつろげる店舗にリニューアル。和の雰囲気を残しながらモダンな空間に生まれ変わりました。

一枚板の欅のカウンター正面に掲げたインパクトある書は、父親の代から受け継ぐものだそう。「欅の切り株に記したもので、魚を3つ合わせて『せん』と読みます。地魚を扱うというお店のコンセプトは変えず、お客さまのニーズに合うよう現代風に改装しました」と池田さん。

現在、お客さまは県外客が多く、京阪神や中部地区から、こちらの寿司を目当てに訪れる人もいるといいます。「観光客の方が7割位でしょうか。20代の若い方から70代のご年配の方まで、バランスよく来ていただいています」と池田さんはほほ笑みます。

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寿し丸勘
【住所】 福井県敦賀市本町1丁目5-20(地図
【TEL】 0770-22-1044
【営業時間】12:00〜14:30 / 18:00〜21:30
【定休日】 月曜日、日曜夜

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写真:出地 瑠以(cocoon)