経ヶ岳からながれついた巨大な岩塊。
大矢谷(おおやだに)白山神社は、平泉寺白山神社から東南に約6.5km離れた勝山市の東南部にあります。巨大な岩塊は、約3万年前に経ヶ岳や保月山のの南西側部分が大規模崩壊を起こし、「なだれ」のように高速で流れ落ちた大量の岩塊や土砂が「岩屑(がんせつ)なだれ」となって落ちてきた岩塊と考えられています。
このような岩の塊は、勝山市の大矢谷付近に多くみられ、経ヶ岳や保月山から南方の大野市にかけてももたくさん見られます。
自然の神秘に包まれるパワースポット。
この巨大な岩塊は大矢谷白山神社の御神体で、寄り添うように建てられているのは拝殿と覆屋です。鳥居の手前には樹齢500年以上といわれるスギの巨木も。生命力みなぎる自然のパワーを感じずにはいられない、なんとも神秘的な景色が広がります。
地質学・考古学的にも貴重。
近づいてみると高さ23m、横幅40mの巨石の存在感に圧倒されます。岩の下の覆屋が今にも押しつぶされそうな迫力です。岩塊の岩陰には、泰澄大師が「一の宿」として籠もられたという伝説が残されています。岩塊の下からは縄文時代の石器や平安時代の須恵器なども見つかっているそうです。
大矢谷神社の岩塊は地質学上の重要な歴史を感じることができるジオサイトに指定されています。