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確かな技から生まれる好奇心をくすぐるデザイン『やなせ和紙』

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鯖江・越前たけふ

  • 美技
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有限会社やなせ和紙
福井県越前市大滝町24-21(地図
TEL/ 0778-43-0639
FAX / 0778-43-1833
HP/https://washicco.jp

最終更新日 : 2023年4月10日

”いま”につなぐ手漉き和紙の魅力。

越前市の今立五箇地区は1500年の歴史を誇る越前和紙の産地。その中でも紙漉き工房が多く立ち並ぶ大滝町にある『やなせ和紙』。大人2名で大きな桁(和紙を漉く道具)を動かしながら漉く”流し漉き”という技法を用いて、無地や模様をつけた「襖紙(ふすまがみ)」を中心に漉いています。

手漉き和紙職人の家に生まれた『やなせ和紙』2代目の柳瀬晴夫さんが紙を漉き始めたのは、まだ大学生だった頃。当時は漉けば売れていく忙しい時代でしたが、時代とともに住環境も変わり、襖の需要も減りました。

そんな中、日本各地の伝統工芸と現代のデザイナーとをつないで今のライフスタイルに調和する新しい商品を開発する「NEW DENSAN PROJECT」に参加。デザイナーの松山祥樹さんとのコラボレーションにより「Harukami」シリーズが誕生しました。

自然の造形美を和紙で表現した「Harukami」。

ころんとしたまあるいフォルムがかわいい和紙の箱「Harukami」シリーズ。スウェーデン語で「雲」を意味する名のとおり、ふんわりした色味の「moln(モルン)」と、実際に柳瀬さんが河原でひろってきた石をモデルにつくられたという「cobble(コブル/スウェーデン語で石の意)」の2種類があります。

和紙特有のやわらかな風合いでありながら、一枚一枚丁寧に漉きあげられた和紙で作られているので、とても丈夫。色味も石に似せた「cobble」は積み上げておくとまるで本物の石のよう。自然の造形美を和紙で表現したアート作品のような箱は、和の雰囲気にも現代のモダンなインテリアにも映えるデザイン。開け閉めする際の繊細な重なり具合にも癒やされます。

和紙は自然の材料からできている。自然に返せるのがいい。

越前和紙は元々できるだけお客様の要望に応えてきた産地。他で断られた方が県外から越前和紙に来ることも多いのだとか。「やったことがない模様やできるかわからない要望も一旦は受けてやってみる。その経験の積み重ねが糧となって技術やノウハウが広がっていく。」

機械漉きが増えた現在では、手漉きによる襖紙は貴重なものになりました。「わかる人でないと、手漉き和紙の良さはわからない」と柳瀬さん。それだけ機械漉きの技術は日々進化してきています。それでも「わかる人にはわかる。自分は見てすぐわかる」と手漉きでできることにこだわり続けてきました。見た目も軽さも触った時の滑らかさにも、手漉き和紙ならではの美しさがあります。

「和紙は自然の材料からできている。自然に返せるのがいい。」”和紙職人”という肩書がしっくりくる温和な雰囲気の柳瀬さん。「身のまわりにあるものを和紙で表現していきたい。」と、現在は襖紙や「Harukami」の他にも錆ついた金属を和紙で表現したパネルなどの製作も行っています。やなせ和紙の商品は、オンラインでも購入が可能です。

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有限会社やなせ和紙
福井県越前市大滝町24-21(地図
TEL/ 0778-43-0639
FAX / 0778-43-1833
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福井県越前市大滝町24-21(地図
TEL/ 0778-43-0639
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HP/https://washicco.jp