食事とアクティビティ体験で、南越前町を満喫しよう。
越前屈指の宿場町として繁栄した、南越前町の今庄宿。その近くに、古民家レストラン『らんたん』があります。ここでは地元の浜・里・山の恵みを活かした料理をはじめ、満点の星空にランタンを打ち上げる幻想的な体験や、今庄宿の歴史・文化にふれあう小さな旅が楽しめます。
店主の深尾和宏さんは、実は一般社団法人地域・観光マネジメントの福井オフィス長。旅行代理店での経験を活かし、2021年に食と観光を堪能できる『らんたん』をオープンしました。「これからは個人のお客さまを対象に企画を提案したいと思い、食事だけではなくアクティビティな体験もできるレストランを始めました。南越前町は、すごくポテンシャルがある町。地元の人が、もっとその価値に気づいてくれたらいいなと思います」と深尾さんは語ります。
築100年の古民家を移築した店内は、大きな窓の向こうに緑が広がる開放的な雰囲気。庭の奥にはJR北陸線があり、時折電車が通ります。春から秋の間は、食事の後にウッドデッキのハンモックを使うことができ、のどかな自然の中で心身ともにのんびりリラックスして過ごせます。
浜から、里から、山から、とびきりの旬の幸が大集合。
山あいにありながら越前海岸にも近い『らんたん』では、『浜めし うにしゃぶ』、『里めし すき焼き』、『山めし 自然薯料理』など、浜・里・山の幅広い食材を使ったごちそうが揃っています。
なかでもディナーメニューの『浜めし うにしゃぶ』は、うにと今庄の酒蔵の酒粕を使ったペーストに、旬の食材をからませて食べるという贅沢なメニュー。付け合わせには、毎朝製粉所で打つ手打ちそばや、今庄の油揚げを使ったしみしみの揚げさんの煮たのなどが並びます。さらに、追加料金で、あわびか牛ステーキを選べるといううれしいセレクトもあります。
また、2ヶ所ある囲炉裏を囲む宴会プランは、2〜10名様1グループから対応。イノシシ、シカ、鴨など季節にあわせたジビエが登場し、炭火で焼き上げる鉄板焼や大鍋料理が味わえます。今庄の地酒を飲み比べられるメニューもあり、囲炉裏の火を眺めながらおしゃべりが弾みます。
プロのコンシェルジュが企画する、観光付き食事プランも。
旅行代理店の経験が長く、ボランティアガイド団体にも所属する深尾さんは、いわばプロのコンシェルジュ。夜空を彩るランタンの打ち上げをはじめ、渓谷に舞い上がる蛍の群生を見ることができる蛍鑑賞など、年間通して多彩なガイド観光付の食事プランを企画しています。
その中で「あまり時間のない方におすすめ」なのが、鉄道遺産に登録された旧北陸線トンネル群のひとつ湯尾トンネルだそう。昔、SLが走ったという店の目の前の旧北陸線沿いに鉄道の話を聞きながら歩いていくと、ジブリ映画に出てきそうな古びた湯尾トンネルに辿り着きます。
また、お客さまの予約やリクエストにあわせて、ときには今庄宿へ足を伸ばし、北国街道の歴史散策や酒蔵見学をガイドするプチツアーを行うことも。近くにはカタクリの花などが群生する藤倉山や湯尾峠もあり、四季を感じる美味しい食事とともに、旅の楽しみは尽きません。