福井の玄関口のランドスケープを見晴らすカフェ。
福井市駅前の中心街、多くの人が行き交う大名町交差点。その角地にある福井銀行本店ビルの2階に『THREE TIMES COFFEE』があります。フロアには約1500冊の本を置く福井銀行のライブラリースペース「WiL(ウィル)」があり、コーヒーを飲みながらその日の気分で思い思いにくつろぐことが。心地いいBGMはオリジナルで制作したもので、「交差点」をコンセプトに3つのスピーカーから流れる異なる音色が立体的に交わり、空間を構成する一部となっています。
オープンスペースの大きな窓の外に広がるのは、福井市中心街のランドスケープ。「2階から風景を見晴らすカフェって、意外と福井にないと思います」と、代表の中山浩成さん。北陸新幹線福井・敦賀開業に向けスピーディかつダイナミックに表情を変える一方、昔から変わらない並木道と路面電車が眼下に広がり、新旧の福井の景観を一度に眺めることができます。
嶺北エリアから美味しいコーヒーをセレクトして。
『THREE TIMES COFFEE』では嶺北エリアからセレクトした8店舗のカフェのコーヒーと自社のオリジナルコーヒーを提供しています。「福井のいろんなシーンで活動されている人にスポットを当てたいというのが、店のコンセプトのひとつ。幅広い業種の人が関わる銀行に、多彩なお店のコーヒーがあるというのがいいし、自分も客としてその方が楽しい」と笑う中山さん。
「インデックス的なところは意識していて、嶺北エリアからまんべんなく選んだつもり。池田や大野など遠方のお店のコーヒーもここで購入でき、参加されているカフェにはお客さまとの出会いの場となり、お客さまには飲み比べの楽しさも提供できるのでは」と思いをはせます。
知る人ぞ知る『今日のおやつ』と、こだわりのお茶。
そんな中山さんの想いは、スイーツにも。地元で店舗を持たずお菓子をつくっている人たちの〝知る人ぞ知る〟商品を『今日のおやつ』として取り上げ、当日朝のインスタで情報を発信しています。「地元のカフェだから、できることがあると思う。いろいろな活動をしている人たちの仕事の販路を広げ、ビジネスに押し上げるお手伝いができたら」と中山さんは語ります。
また、紅茶やハーブティーも見逃せないメニューのひとつです。茶園を限定したこだわりの紅茶やオリジナルブレンドのハーブティーは、ハーブインストラクターの中山和華さんが監修する『plump』のアイテム。心と体をやさしくほぐすお茶の時間が楽しめます。
新しい時代へつながる、福井のサードプレイスとして。
「職場でも家庭でもない、ホッとできる居心地のいいサードプレイス(第3の場所)を提供したい思いがあります」と、店名に込めた想いを語る中山さん。「〝3(THREE)〟というのが重要で、世界は白と黒、男と女など、おおまかに2分されますが、新しい時代はそこから離れた白黒つけないグラデーションのある第3の部分からくると思うんです」と未来を見つめます。
2022年夏には、北陸新幹線福井・敦賀開業を視野に入れ、おおい町の『うみんぴあ』エリアに誕生する『SEE SEA PARK』に、嶺南エリアの拠点となる2号店をオープン。表に出てこない福井の〝いいもの〟を見つけ、光を当て、美味しい笑顔と一緒に全国へと広げていきます。