Monthly Archives: 4月 2024

『うお吟』 港町・敦賀でしっとりと味わう口福の海鮮丼

旬と鮮にこだわった、食べ飽きない丼。

オープン以来行列が絶えない海鮮丼専門店『うお吟』。京都の割烹店を彷彿とさせる凛とした佇まいの店内で、地魚をふんだんに使った海鮮丼が楽しめると大人気です。

名物の「恵びす丼」は、敦賀真鯛やブリ、福井サーモン、甘えびといった魚介類が10種類以上も使われている贅沢な丼。敦賀湾の朝獲れ魚介類を食べやすい大きさにカットしバランスよくミックスしたネタを、優しくお酢をきかせたご飯の上に乗せています。「こうすることでご飯とも一体化しやすく、何より一口ごとに味も食感も変化し続けるので、最後まで食べ飽きないんです」とは店主の谷口さん。「加えて鍵となるのは途中で加える天かす」とも。食感と香ばしさがプラスされ、まさに“ここでしか味わえない海鮮丼”が完成します。

この名物丼と贅沢な卵かけごはん「大黒丼」がコース仕立てで提供される「恵びす大黒丼(竹)」が、こちらの一番人気。味わいたいポイントが少しずつ異なる2つの丼がセットになっています。

漁業の神様である恵比寿様の名前を冠した丼で味わいたいのは、やはり魚介類。一方、五穀豊穣の神様である大黒様の名前を冠した丼ではお米に集中してみてください。谷口さんの出身地・南越前町今庄地区で作られた一級品のコシヒカリの美味しさをストレートに楽しめます。

季節限定の味わいは、まさにスペシャル。

名物の海鮮丼と並んで人気なのが、各季節にしか食べられないスペシャル丼です。越前ガニや若狭マハタ、ウナギ、小浜よっぱらいサバなど福井・若狭を代表する魚たちが、器を埋め尽くすほど贅沢にあしらわれた特製丼の満足度は桁違い。「これが食べたくて」と季節を変えて県外から足を運ぶファンもいるほどです。

また密かに人気上昇中なのが「本日のあら炊き定食」。甘くこっくりと煮つけられたあら炊きに魅せられ、遠方から通う方も。あら炊きは小鉢で頼むこともできるので、丼のお供やお酒のアテとしてもどうぞ。

家でもこの味を楽しみたいという方には、隣の「えびすけ商店」へぜひお立ち寄りを。うお吟のお惣菜や調味料などを買うことができます。敦賀で食べた味をもう1度という方には通販サイトも用意されていますので、うお吟HPをぜひご覧ください。

料理人は食材を、お客さんは味わいを吟味する。

便利になった分、忙しさが加速する現代において、「ゆっくり味わうことそのものが贅沢になっている気がしますね」と谷口さんは言います。「だからこそ歴史と文化を感じる空間で、一口ひと口をしっかり楽しむ場にしたかったし、今もその思いは変わりません」と続けます。

お店とは、店主の思いを表現する場。「最後まで食べ飽きない」「吟味する」「旬と鮮とバランス」を大切にする谷口さんが生み出すスペシャリテを“わざわざ”味わいに、ぜひ敦賀にお越しください。

『高橋工芸』 “日々”になじむ、気持ちがあがる道具たち

気軽にはじめる上質チルタイム。

越前漆器のふるさと・鯖江市河和田地区にある『高橋工芸』。伝統的な漆器から日常を彩る雑貨に至るまで木製品全般の“塗り”を請け負い、毎日に馴染む真摯なモノづくりをしています。

『高橋工芸』といえば、茶わんや茶せん、茶杓、棗がコンパクトな箱に収められた「Ippukubox(イップクボックス)」。もともとお茶道具の製造を得意としていた高橋工芸が、茶箱をカジュアル&コンパクトにアレンジし、現代的な家にも馴染むアイテムとして仕上げたセットです。

4代目の高橋亮成さんが提案したいのは「自宅での休憩時間を抹茶で」。抹茶にも抹茶を点てる時間にもリラックス効果が期待できることは、広く知られるようになりました。今やスイーツやカフェメニューでも大人気の“抹茶”を、もっと気軽に楽しむことができれば、多くの人にコーヒーブレイクならぬ抹茶ブレイクで心を鎮める時間を楽しんでもらえるのでは…と思ったのが開発のきっかけだと言います。

3色から選べる茶碗は、コンパクトサイズでお茶が点てやすい工夫がされたオリジナル仕様の越前焼。ボックスデザインも3種類から選べるので、お気に入りの組み合わせでブラッシュアップされたリラックスタイムを楽しみましょう。

シンプルだからこそ、使い方はアイディア次第。

もうひとつ、高橋工芸の技術が生きたアイテムがあります。2つの高さの漆器がセットになった「TSUM(ツム)」は木目を生かした自然な塗装が魅力。浅型はお皿やお盆として、深型は筒や箱として使うことができます。人体に優しい塗料を使っているため、直接食品を乗せたり入れたりしても安心です。

形は三角、四角、六角の3タイプ、色はナチュラル、ピンク、ダークブルーとあり、家庭やオフィスなど、シーンを選ばず使えるのも愛されるポイントです。収納ボックスとしてはもちろんディスプレイ用什器やちょっとしたパーティション、インテリア、目隠しなど使い方は自由自在です。

シンプルだからこそフレキシブル。あなたの想像力で、身の回りを心地よくカスタマイズしてみましょう。

実用性があるからこそ、末永く愛される。

「うちが作っているのは“道具”なんです。だから使ってもらえるものじゃないと」と高橋さん。デザインの良さもさることながら、最も大切にしているのは、使うことで楽しくなったり毎日がちょっと豊かになること。それこそが高橋さんの目指すところなのです。

「伝統工芸品も、元をただせば生活の一部として誕生したもの。時を経るうちに技術が磨かれ、工芸品として昇華されて今に繋がっているんですよね。だから私たちは、これからも生活に根付いているものを作っていきたいと考えています」。

生活の一部である道具たちが、毎日を愛おしく感じさせてくれるのは、何とも言えない幸せ。まずはここから、ゆるやかに温かく彩ってくれる一品を取り入れてみてはいかがでしょうか。

福井は世界屈指のめがね産地!歴史や楽しみ方、地元スタッフ厳選のめがねショップなどを紹介

福井県中央部に位置する鯖江市は、 “めがねのまち”として知られています。最高品質の眼鏡に出合えるだけでなく、めがねにまつわるユニークな体験もできる穴場観光スポットです!
この記事では、そんな“めがねのまち”鯖江市の魅力や楽しみ方について紹介します。

福井のめがね産業|歴史と発展

 “めがねの聖地”として知られる福井県鯖江市。鯖江市のめがねの生産は、明治時代に始まり、100年以上の歴史の中で国内めがねフレーム生産の約95%を占めるまでに成長しました。

その歴史は、雪深く産業がない地元の暮らしを向上させるために農家の副業として始まり、昭和58年(1983年)には、世界で初めて、軽くて丈夫なチタン製めがねの開発・生産に成功し、イタリア、中国と共に世界の三大めがね産地となりました。

現在では、伝統的な職人技と最新の技術が融合し、世界最高品質のめがねを生産しています。鯖江市のめがね産業は、その歴史の中で培われた技術と絶え間ない革新によって今日もなお成長を続け、福井県のアイデンティティの一部となっています。

福井のめがねは世界最高品質!

長い歴史の中で受け継がれてきた伝統的手法と最新の技術が融合した鯖江のめがね。現在では国内で約96%、世界でも約20%のめがねフレームが鯖江で作られています。

金型制作からプレス加工、組み立て、磨きなど、最大で300もの工程で作られる鯖江のめがねは、それぞれの工房で職人たちの熟練した技術によって生み出されています。

見た目の美しさだけでなく、使い心地や機能性など細部にまでこだわり抜かれためがねは、“Made in SABAE”ブランドとして、今や世界最高峰の品質を誇っています。

福井のめがねが詳しくわかる!知ればもっとめがね愛が深まる『めがねミュージアム』

めがねミュージアム

鯖江市にある「めがねミュージアム」は、めがねのまちのシンボル的存在です。
洗練されたショップには県内約50社の最新モデル3,000本以上が揃い、各社のオリジナルフレームをじっくり見比べながら選ぶことができるのは産地ならでは。眼鏡作製技能士の資格を持つスタッフが常駐していて、信頼できるプロに相談しながら、最適な1本に巡り合うことができます。

また、めがねの歴史を学べる「めがね博物館」や、カフェ、世界に一つだけのオリジナルめがねを作ることができる「めがね手作り教室」やめがね作りの技術に触れることができる「体験工房」も併設されています。

INFORMATION

めがねミュージアム
【住所】福井県鯖江市新横江2-3-4(めがね会館)(地図)
【TEL】0778-42-8311
【アクセス】JR鯖江駅より徒歩約10分 / 北陸自動車道鯖江ICから車約2分
【駐車場】あり(50台)
【営業時間】めがねショップ|10:00~19:00 体験工房・博物館・スイーツコーナー|10:00〜17:00 MUSEUM CAFE|10:00〜16:00
【定休日】水曜日(祝日は営業)、年末年始
【HP】https://www.megane.gr.jp/museum/

お土産にもおすすめ!自分だけのめがねやキーホルダーを作ろう

『めがねミュージアム』を訪れたら、世界に誇る福井のめがねづくりを手軽に体験できる体験工房へも訪れてみましょう。
めがね素材を組み合わせてキーホルダーを作る「めがね de コラージュ」や、「めがね手作り教室」では、フレームの素材選びから削り出し、ヤスリ仕上げなど、本格的なめがねづくり体験ができます。

【めがねdeコラージュ】

【申込方法】 完全予約制
【電話での予約】 (前日まで) 0778-42-8311
【Webでの予約】(3日前まで)こちらから
【料金】 2,000円(税込)
【所要時間】 1時間程度(個人の方の目安です)
【営業時間】 10:00~17:00
【定休日】 水曜日(祝日は営業)・年末年始(※開催状況はめがねミュージアムHPのお知らせでご案内)
【対象年齢 】小学1年以上 ※小学1年生〜3年生は保護者の方同伴必須(親子で1個製作)
【HP詳細ページ】https://www.megane.gr.jp/museum/key_chain/

【めがね手作り教室】

【申込方法】 Webでの予約(6日前まで)こちらから
【料金】 通常コース 24,200(税込) ・・・ ケース付き・完成品発送無料・名入れ
時短コース 24,200円+3,300円(税込) ・・・ フロント手作り・テンプルは職人のおまかせ、ケース付き、完成品発送無料、名入れ可能
※その他各オプションあり(詳細はHPへ)
※レンズは別売り 
【所要時間】 通常コース10:00~17:00 (お昼休憩 1時間あり
時短コース10:00~15:00 (お昼休憩 1時間あり)
【定休日】 水曜日(祝日は営業)・年末年始 (水曜が祝日の場合、及びお盆期間は営業)
【HP詳細ページ】 https://www.megane.gr.jp/museum/school/

めがねがいっぱい!SNS映え抜群な “メガネストリート”

JR鯖江駅から「めがねミュージアム」へと向かう通称「メガネストリート」には、あちこちに遊び心あふれるめがねの仕掛けが施されていて、思わず写真に撮りたくなる映えスポットとなっています。

約1kmの通りの所々にめがね型のベンチやマンホール、めがねをかけた車止めなど、楽しい仕掛けがたくさん。探しながら歩くと「ここにも!」というような仕掛けも見つかるので、ぜひ“隠れめがね”を探しながら歩いてみてください。

地元スタッフ厳選!福井でおすすめのめがねショップ5選

ここからは、地元スタッフがおすすめする、めがねショップをご紹介します。それぞれに個性のあるショップを巡って、ぜひ鯖江でお気に入りの1本に出合ってくださいね。

【BOSTON CLUB SHOP SABAE】

BOSTONCLUB

著名人にも多くの愛用者を持つ眼鏡ショップ「BOSTON CLUB SHOP SABAE」。旗艦ブランド「JAPONISM(ジャポニスム)」など、デザイン性や機能性をとことん追求したオリジナルブランドのフレームがずらりと並びます。ショップ2Fの「ジャポニスムミュージアム」も見応えあり。

INFORMATION

BOSTON CLUB SHOP SABAE
【営業時間】10:00~19:00
【定休日】水曜日
【住所】福井県鯖江市三六町1-4-30 BCビル1F(地図
【アクセス】北陸自動車道鯖江ICより約10分
【駐車場】あり(約8台)
【TEL】0778-52-0890
【HP】http://www.gloss-eyes.com/sabae/

 【田中眼鏡 福井店】

田中眼鏡

唯一無二のセレクトで多くの眼鏡ファンが厚い信頼を寄せるめがねのセレクトショップ「田中眼鏡」。2019年にオープンした福井駅前の福井店では、県内ではここでしか取扱いのないのブランドや、希少なヴィンテージフレームなども取り揃えています。

INFORMATION

田中眼鏡鯖江 本店
【営業時間】平日 10:00~19:00 土日祝 10:00~18:00
【定休日】水曜、第3・5日曜
【住所】福井県鯖江市神明町1丁目2−8(地図
【アクセス】福井鉄道「神明駅」より徒歩約3分/北陸道鯖江ICより車で約10分【駐車場】あり(5台)
【TEL】0778-51-4742
【HP】 https://tanakagannkyou.com/

田中眼鏡 福井店
【営業時間】11:00〜19:00
【定休日】水曜、第1・3火曜
【住所】福井県福井市中央1丁目8−21 伊井ビル 5号館1F(地図
【アクセス】JR福井駅から徒歩約5分
【駐車場】なし(周辺にコインパーキングあり)
【TEL】0776-92-0448

【鯖江駅眼鏡】

鯖江駅眼鏡

ネジ締めや洗浄などのアフターケアはもちろん、レンズの交換や修理に至るまで、眼鏡に関するあらゆることに対応する「鯖江駅眼鏡」。眼鏡の素材を使った小物作りなど体験もできます。鯖江駅構内にあり観光案内所も併設されているので、鯖江駅に着いたらぜひお立ち寄りを。

INFORMATION

鯖江駅眼鏡
【開館時間】10:00~19:00
【定休日】木曜日、年末年始(観光案内所は年末年始のみ)
【住所】福井県鯖江市日の出町1-2(JR鯖江駅構内)(地図
【TEL】0778-62-7507
【アクセス】JR鯖江駅構内(JR福井駅より「ハピライン」で約15分・快速で約10分)/北陸自動車道鯖江ICより車で約10分
【駐車場】鯖江駅前に有料駐車場あり
【HP】http://repair-f.com/store/

【Lens Park(レンズパーク)】

レンズパーク

日本唯一の専門メーカーとしてサングラスレンズを作り続けている乾レンズが2023年にオープンした『Lens Park(レンズパーク)』。レンズのことを知れるギャラリーやショップだけでなく、カフェ休憩スペースも併設された複合施設です。オリジナルコーヒーやこだわりのスイーツを楽しみながら、目が喜ぶレンズと出合いましょう。

INFORMAITON

Lens Park(レンズパーク)
【開館時間】 10:00 ~ 19:00(18:30LO、月曜のみ17:00LO)
【定休日】 火曜日
【住所】  福井県鯖江市丸山町1-3-31(地図
【アクセス】 鯖江ICから車で約15分/JR鯖江駅からタクシーで約10分
【駐車場】 あり(9台)
【TEL】 0778-52-7977
【HP】 https://lens-park.com/

【Paperglass(ペーパーグラス)】

ペーパーグラス paperglass

デザインやかけ心地にこだわった視力矯正用の眼鏡やサングラスとしても人気の『ペーパーグラス』は、”紙のような薄さ”が特徴の薄型めがね。栞のように手帳に挟んだりポケットに入れたりとコンパクトに携帯ができます。
薄さや手軽さだけでなく、長時間着用できるやわらかなかけ心地にも工夫が見られる革新的な眼鏡です。

INFORMATION

ペーパーグラス福井 鯖江店
【営業時間】 毎週土日・祝日/11:00〜17:00 平日/10:00〜18:00
【定休日】 なし
【住所】 福井県鯖江市丸山町3丁目5-18(地図
【アクセス】 鯖江ICから車で約14分/JR鯖江駅からタクシーで約13分
【駐車場】 あり
【TEL】 0778-42-5579
【HP】 https://store.paperglass.jp/

オンラインでも購入可能! 鯖江めがねのWEBストアをご紹介

鯖江のめがねは、プロの説明を聞けたり、たくさんの種類から吟味できるという点で、やはり現地での購入がおすすめですが、リピートしたい方、鯖江に行く前にブラウズしておきたい方向けに、鯖江ブランドを知れる&また購入できるWEBストアを紹介します。

【BROS JAPAN】

現存する世界最古のめがねメーカー「American Optical(アメリカンオプティカル)」の日本総代理店として創立された『BROS JAPAN(ブロスジャパン)』のWEBストア。

日本人の骨格に合わせた「BJ CLASSIC COLLECTION」などのオリジナルブランドも展開しています。WEBストアでは太陽光でレンズが色付く「SUNSHIFT」シリーズが購入できます。

BROS JAPAN STORE: https://brosjapanstore.com/

【谷口眼鏡】

約半世紀にわたり、プラスチックフレームの製作を手がけている『谷口眼鏡』。
WEBストアでは日本人の顔に合わせ、暮らしに馴染みやすいシンプルなデザインが特徴のサングラスブランド「tesio」シリーズの購入ができます。

谷口眼鏡 「tesio」オンラインストア: https://tesio-sg.stores.jp/

全国からめがね好きが集まる「めがねフェス」

画像引用:https://meganefes.com/

福井県鯖江市で毎年開催される「めがねフェス」は、日本最大のめがねの産地であるこの地域の文化と産業を祝うイベントです。鯖江市を中心に、様々なメガネブランドや地元のメガネ製造業者が参加し、最新のトレンドや伝統的な技術が披露されます。

めがねフェスでは、最先端のメガネデザインを一堂に見ることができるだけでなく、メガネ製作のデモンストレーションやワークショップに参加することもできます。地元の食品や工芸品の販売ブースも設けられ、メガネ産業だけでなく、福井県の豊かな文化も体験できる一大イベントです。

鯖江のめがねの歴史がわかる 映画「おしょりん」

画像引用:https://movies.kadokawa.co.jp/oshorin/

2023年秋に公開の映画「おしょりん」は、日本製めがねの95%を生産する福井のめがね作りの歴史を描いた作品。明治時代にめがね工場をゼロから立ち上げた兄弟と二人を信じ続けた妻の愛と感動の物語です。
「おしょりん」の撮影は、県内17市町、100を超える県内企業協力のもと、なんとオール福井ロケで撮影されました!

映画の撮影で使用されたロケ地には、観光スポットにもなっている場所があります。ロケ地を見てから映画を見ても、映画を見た後にそれぞれの場面を思い出しながらロケ地を巡ってみるのもおすすめです。

まとめ

いかがでしたか?観光でめがね?と思われるかもしれませんが、めがね愛用者にとっては、見た目だけでなく付け心地や耐久性など含め、“永く愛せる1本”に巡り会いたいものですよね。
「お気に入りのめがねを買う」をきっかけに福井を訪れてみるのもおすすめ。ずっと探していた「これ!」という特別な1本が、世界に誇るめがねの産地「鯖江」で見つかるはずです。福井観光の際には、ぜひ一度めがねのまち鯖江を訪れて、鯖江のめがねと“めがねのまち”の魅力に触れてみてください。

『大久保茶屋』 福井の四季と美味に憩う、山の上のお茶屋さん

足羽山の四季を感じながら、お茶屋さんでひと休み。

JR福井駅に近い中心街で、豊かな自然を感じることができる足羽山。木漏れ日を浴びながら坂道をのぼっていくと、福井の市街地を一望する『大久保茶屋』に辿り着きます。

『大久保茶屋』は創業昭和6年。「『大久保茶屋休憩所』として祖父母が開業し、両親がお花見処として受け継ぎ、今は私たち夫婦がメインで切り盛りしています」と語る伊藤晶代さん。

足羽山公園内に位置する『大久保茶屋』は、昔も今も人々の憩いの場所。約3500本の桜が咲く春はもちろん、初夏は紫陽花、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の景観が楽しめます。

「昔から、お茶屋は日常的な気取らない場所。ここで過ごした共通の想い出がある地元のお客さまが、3世代で来られることもあります。最近は、外国人のお客さまも多いですね」。

混雑する桜の時期を避け、春以外に来られるお客さまもいるのだとか。「例えば空気の澄んだ冬は、山の木立が落葉し、まちを蛇行する足羽川から遠く坂井市まで見晴らせます。足羽神社や黒龍神社などのパワースポット巡りで、ひと休みされるお客さまも増えています」とほほ笑みます。

足羽山と福井の名物を盛り込んだ、特別なセットも。

『大久保茶屋』ならではの『こんにゃくおでん』と『とうふ木の芽田楽』は、足羽山の名物メニュー。花見シーズンはもちろん、年間通して創業当時から変わらぬ味わいが愛されています。

茹でたこんにゃくに味噌の和がらしがピリッと効いた『こんにゃくおでん』。豆腐に甘みのある味噌をのせて焼き上げた山椒が香る『とうふ木の芽田楽』。「どちらも、ここでしか食べられない福井のソウルフードです」と伊藤さんは語ります。

「お豆腐はやわらかさにこだわって、地元のお豆腐屋さんに作ってもらっている田楽用の特注品です。おでんの和がらしは県産のからし種を練ったもので、独特の辛味がクセになります」。

ちょっと一息つくときにうれしい甘味も充実。ふんわりやわらかな『黒蜜よもぎきなこ団子』やぷるぷるの『黒糖わらびもち』、とろりと甘い『わらびドリンク』なども人気です。

そんな自慢の一品がすべて楽しめる『おそばセット』をはじめ、北陸新幹線延伸開業にあわせ福井名物を盛り込んだ『福のセット』も登場。日本酒も、選りすぐりの福井の地酒が揃っています。

ワークショップも開催、楽しみながら長く続けていく。

風を感じ星を眺める屋外のテーブルや縁台席でのんびりするか、懐かしいレトロな和の雰囲気に癒やされる店内でくつろぐか。屋内外合わせて最大100座席の中から、気分にあわせて席を選べるところもお茶屋ならではの魅力です。

「築50年になる建物を、自分たちで何度か改装してきました。古くて愛着の湧くものが好きで、古物屋さんで集めた古道具も室礼に使っています」と伊藤さん。陶器には県内の『金津創作の森』で活躍する作家さんの陶器を使うなど、福井を感じさせるモノにもこだわっています。

居心地のいい落ち着いた空間を生かし、さまざまなイベントなども開催。「『桜染め』をしている母が染めもののワークショップをしたり、知り合いの作家さんが苔玉の展示会をしたり。アートと地のものを掛け合わせるなど、文化的な活動もしていきたい」と語る伊藤さん。森の中にある離れのカフェ『森の音』では、「足羽山ラボ」によるイベントなども開いています。

「これからもずっと長く続けていくために、自分たちがひとつひとつを楽しみながら取り組むことで、お客さまにも楽しんでいただけたら」と笑顔が花開きました。

『ペーパーグラス』 眼鏡のまち鯖江の技が息づく、驚きの薄型眼鏡

持ち運びしやすい、お洒落で華やかな老眼鏡として。

折りたためば「紙のように薄くフラットになる」ことから、『ペーパーグラス』と名付けられた薄型眼鏡。驚くほど薄く、軽く、簡単に持ち運びできる『ペーパーグラス』には、眼鏡製造の国内シェア約9割を誇る眼鏡のまち鯖江の技が息づいています。

「耳にかけるテンプルが折りたたむ時に上へ倒れる特殊な構造と、鼻パットと呼ばれるパーツをなくしたところが薄さの秘密です。テンプルの特殊構造は、特許を取得しています」と製造、店舗・催事販売部門の部長を務める飛山昌久さんは胸を張ります。

ポケットに入れたり、栞として手帳に挟んだり、気軽にかつコンパクトに携帯できるところから、リーディンググラスいわゆる老眼鏡として愛用される女性の方が多いのだとか。

「老眼鏡は長くかけるものではないので、華やかな色やお洒落なデザインを選ばれるようですね」と飛山さん。

「違和感や恥ずかしさで老眼鏡をかけたがらない方がいらっしゃいますが、『ペーパーグラス』は薄さやデザイン性で新しい価値を生む楽しさをご提案することができると思っていますので、ぜひトライしていただきたいですね」とやさしくほほ笑みます。

スマートで差のつく、近視用の眼鏡やサングラスとして。

『ペーパーグラス』は、デザインやかけ心地にこだわった視力矯正用の眼鏡やサングラスとしても注目を集めています。

お客さまの声から生まれたスタンダードデザインの『STACLA JP』は、近視や遠近両用にも対応した薄型眼鏡。「一般的な眼鏡と同じ感覚で長時間かけられるよう、やわらかいかけ心地のテンプルや鼻のかけ位置などを工夫しています」と飛山さん。

アセテートパーツでデコレーションしたトレンド感あふれる『COMBI』は、ラウンドやボストンなどレンズのパターンも多彩。自分に合ったお気に入りの1本が、きっと見つかります。

紫外線から目を守る『ペーパーグラス』のサングラスも隠れた人気。かさばらずスマートに持ち運べるので、海外や国内旅行、アウトドア、屋外のスポーツ観戦やイベントなどで活躍します。

「実は、『ペーパーグラス』はもともとサングラスとして開発されたものなんです。外でかけることが多く、一時的に使うところなどが老眼鏡に似ていることから、老眼鏡としてクラウドファンディングをしたところ、大きな反響をいただき今に至ります」。

ペーパーグラス paperglass

Made in SABAEのクオリティを、自分の目で確かめて。

現在、『ペーパーグラス』は東京、大阪、九州、福井など、国内9店舗を展開しています。2023年には鯖江店をオープン。県外からの観光客が、旅行の合間に立ち寄ることも多いといいます。

店内での『ペーパーグラス』選びのポイントは、「デザイン、度数、フィット」と教えてくれた飛山さん。

「視力矯正のレンズは7度数あり、1〜4までの度数の場合、30分程のお時間で調整し、その場でお渡ししています。それ以上の度数になる場合は、1時間程かけて検眼などを行い、その後10日間程度お時間をいただいて、完成後にこちらから発送することになります」。

購入後のメンテナンスや調整は、無料で対応。オンライン販売もあり、専門スタッフが購入までのアドバイスや購入後の使い方など、さまざまな相談に応えてくれます。

「眼鏡が完成するまでの工程は250を超えるとも言われます。部品を作り、組み立て、磨き、色を着け、レンズをはめ、最後に手で歪みを取り、形を整えていく。職人がひとつひとつ手作業で丁寧に仕上げたMade in SABAEのクオリティを感じてください」と笑顔で締めくくりました。

『キムラヤ』 伝統と革新を味わう、鯖江の老舗ベーカリー

1927年創業。3代にわたる、こだわりのパンづくり。

JR鯖江駅に近い、老舗ベーカリー『ヨーロッパンキムラヤ』。初代が東京の「木村屋」で奉公中に関東大震災に遭い、兄の住む鯖江でパン屋を開いたのが始まりです。鯖江に初めてあんぱんを紹介するなど、「ハイカラな店」として話題になりました。

2代目はフランスやドイツで研修を重ね、「フランスパンの神様」と呼ばれた巨匠直伝のフランスパンや、ドイツの製パン学校で習得したドイツパンなど、ヨーロッパの「本場の味」を鯖江に伝えました。

さらに、持ち前の発想力でオリジナルパンを続々開発。福井県民の味覚に合った「ハーフタイプ食パン」をはじめ、地元のお客さまの「もっとフランスパンの中身を食べたい」という声を受け「ハード食パンを開発。フランスパンのふんわり香ばしい中身(クラム)をたっぷり楽しめる山型食パンは、人気のロングセラー商品です。

初代が『木村屋』で修行して得た、守るべき確かな技。2代目がヨーロッパの伝統と最新の流行を組み合わせた革新の味。その両方を受け継いで、3代目は最新のヨーロッパの流行を取り入れ、現地の味わいを鯖江で発信しています。

1927年創業、1953年「銀座木村屋總本店」からののれん分けの『ヨーロッパン キムラヤ』は、3代にわたり鯖江の地で真心を込めてパンを焼き上げ、もうすぐ創業100年を迎えます。(※東京銀座木村屋總本店より『木村屋』號の認許證授与)

日本とパリを結ぶ、大きな幸せ『大福あんぱん』。

数多い人気商品の中でも、「大福あんぱん」は福井のお土産として国内外で広く愛されています。その誕生秘話は、2代目がパリに住む友人に会いに行く時、日本に暮らす母親から「息子が大好きな大福を持っていってほしい」と頼まれたことから始まったのだそう。

そのままでは固くなってしまう大福を、母親の愛情とともにやわらかなまま届けたい。そう考えた2代目は、パリで「幸せの象徴」とされるブリオッシュ生地で大福を包み焼き上げました。

普通のあんぱんと思って食べたパリの友人は驚くとともに、母の愛と友の想い、そして懐かしい故郷の味わいに大きな幸せを感じたといいます。「パンの中に『大きな福』=『幸せ』が入っている幸福づくしのパンなんです」と、副社長の古谷聖津子さんは笑顔でそう語ります。

もっちりとしたおもちの質感とふわふわのブリオッシュ生地は、相性抜群。和と洋を融合させた「大福あんぱん」は、日本の有名なファッションデザイナーに愛され、亡くなられた後も差し入れとしてパリコレクションに届けているのだとか。沖縄の濃厚な黒糖を使ったこしあんを包み、福井県産の梅肉をのせた『梅えくぼ』も、塩味がアクセントとなりクセになる美味しさです。

世界中のパンから、ここにしかないパンまで。

福井では珍しい対面販売の店舗は、1989年にドイツからマイスターを招いて設計されたもの。ショーケースはそのままで、現在は店内にフランスのテイストを取り入れてリニューアルしています。

ヨーロッパの雰囲気が漂う店内には、常時30〜50種類ほどのパンが並びます。初代が手掛けた、戦時中に鯖江三十六連隊へ提供したカタパンを復元した「軍隊堅麺麭(ぐんたいかたぱん)」。天然酵母でじっくり丁寧に発酵させて焼き上げた「田舎パン」。地元のイベントでも人気の、発酵バターを使い眼鏡のマークを焼印した「SABAEめがね食パン」は、土曜日だけの限定販売です。

「フランスの伝統的な製法のパンや自然発酵種(ルヴァンリキッド)を使用したパン、さらに最新の製法を取り入れながら、より美味しいパンになるよう努めています」と古谷さん。ゆっくり時間をかけて発酵させた酵母本来の風味や奥深さが、ベーシックで食べあきない『キムラヤ』ならではのパンの味わいを生み出しています。

「全国の百貨店イベントやパンフェスなどに出展することもありますが、特に大福あんぱんのミニサイズ『大福あんぱんプティ』など、本店でしか買えないパンもありますので、鯖江に来られた時にはぜひお店に立ち寄っていただき、福井ならではのお土産として楽しんでいただけたら」とほほ笑みました。

竹ならではの風合いを楽しむ 竹紙漉き体験

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「くるま椅子劇場」の竹林の美しさで知られる「若州一滴文庫」にて、竹を使った手漉きの竹紙づくり体験。
環境保全の観点からも近年注目されている竹紙。和紙とはまた違う独特の風合いや手触りを感じながら、手漉きでオリジナルの竹紙をつくってみよう。
完成品は文字や絵を描いたりと普通の紙として、またインテリアとして使うのもおすすめ。

『若州一滴文庫』についての記事はこちらから。

おすすめポイント

竹ならではのやさしい風合い

竹紙は、紙の表面に竹の繊維が表れた独特の美しさが特徴。通常の和紙とはまた違った、竹ならではのあたたかみのある風合いが楽しめる。竹紙の歴史について学びながら、竹で紙を漉くというレアな体験ができる。完成品は後日郵送にてお届け。

一連の細かな作業のうち、紙漉き部分以外もトライできる

若竹の頃に切り出した竹を使用し、煮炊き後にたたいて取り出した繊維を使って紙を漉いてから、天日干し後にプレスをかけるという一連の作業のうち、紙を漉く部分を実際に体験できる。希望により追加で他の工程部分も体験が可能。

若州一滴文庫

「若州一滴文庫」を多彩に楽しもう

体験場所がある「若州一滴文庫」には、図書室やギャラリーのある「本館」や写真に収めたくなる「くるま椅子劇場」の他に、「竹人形館」「藁葺館」「六角堂」と楽しめるスポットが点在。季節ごとに楽しめるお庭の眺めとともにぜひ楽しんで。※若州一滴文庫の入館料は別料金となります。