色彩はなやか。大人ときめく漆器革命のはじまり。
全国のセレクトショップでも人気の「aisomo cosomo」や「お椀や うちだ」の漆器。「本当にこれも漆塗り?」と疑いたくなるようなカラフルなお椀は、1793年創業、今年で228年目をむかえる老舗店『漆琳堂』のものです。
「小さい頃から祖父母に手が大きいからお椀を持つのに向いていると言われていた」という8代目の内田徹さん。2013年には塗師として当時最年少で伝統工芸士に。修行を始めて10年ほどで営業に行き始めると、ギフトショーなどに商品を持っていっても全く売れずに帰ってくるようなことがあったのだとか。料亭などで使われる蓋付きの吸物椀などをメインにしていて、どうやって若い世代に使ってもらうか、これからの漆器について考えはじめたのはその頃。
試行錯誤をかさね2009年に誕生した「aisomo cosomo」シリーズは、漆の良さをたくさんの人に知ってほしいとの思いからはじまりました。それまでの、黒と赤のシックで格調高い漆器のイメージを変える、ポップで華やかな色彩が印象的。お椀をふせた状態でもワクワクするような色使いも楽しいです。
伝統も革新も。直営店ならではの、選べる楽しさ。
全国のセレクトショップなどで取り扱われるようになり、直営店めがけて訪れるお客さんが増えたため、来てくれる人にちゃんと見てもらえるようにと、2016年に実店舗を構えました。
伝統的なデザインの器はもちろん、オリジナルブランドの「aisomo cosomo」のほかにも、和紙を使用したり、刷毛目がついていたり、内と外で色が違っているなど、産地に残る伝統的な技法を使ったシリーズ「お椀や うちだ」や、ものづくりの産地の底上げになればという思いから立ち上げられたシリーズ「RIN&CO.(リンアンドコー)」の商品なども並びます。
こだわらず柔軟に。必要としている人に届く器を。
「RIN&CO.」の”RIN”は”Reason In Northland”(北の地である理由)の略。漆器に限らない北陸のものづくりをテーマとしています。福井県・福井大学・産学官との連携により開発された「越前硬漆」を使った漆器は、傷が目立たないよう刷毛目を活かした「刷毛目塗り」を特徴とし、食洗機にも対応。現代のインテリアにも映える鮮やかなカラーは、どの色も絶妙で選ぶのに苦労しそうです。
ハレの日や人生の節目に贈る贈答品として使われる伝統的なお椀のセット。カラフルでいまの日常にしっくりくる器たち。「どちらにもそれぞれの特徴と魅力があって、それぞれに需要があるものだからこそ、必要としている人に届けたい。」と内田さん。越前漆器はもともと、こだわらず柔軟に求められるものを作ってきた産地。「200年以上の歴史を誇る漆器屋として。また、いまの時代だからできることを。」それぞれの暮らしになじむ漆器を『漆琳堂』で探してみては。
株式会社 漆琳堂
福井県鯖江市西袋町701(地図)
TEL/0778-65-0630
直営店営業時間/10:00~17:00 不定休(カレンダー・SNS要確認)
HP/https://shitsurindo.com
IG/https://www.instagram.com/shitsurindo
RIN&CO.HP/https://rinandco.com
RIN&CO.IG/https://www.instagram.com/rin_andco