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『うるしの里会館』 五感に響き、毎日を刺激する越前漆器

見えなかった“モノづくり”が見える、分かる。

越前漆器の生産地・鯖江市河和田地区にある『うるしの里会館』が、2024年春にリニューアルオープン。1500年以上の歴史を持つ越前漆器をもっと気軽に使ってほしいと、今まで以上に見て・触れて・体験できるスポットとして生まれ変わりました。

「越前漆器」とは、木地製作、塗り、加飾といったすべての工程を河和田地区で行っている漆器のこと。館内の至る所には、各工程を詳細に解説したパネルや漆器作りに不可欠であった昔ながらの道具などが展示されていて、越前漆器の成り立ちや歴史に至るまで知識を深めることができます。

加えて、常設の展示スペースには各種受賞作品がずらり。職人技の結集を、至近距離で見ることができるのも魅力です。

また、隣接する「職人工房」では伝統工芸士たちによる実演の見学も可能。実演される工程は日替わりですが、繊細な動きから繰り出される匠の技はいずれも鮮やかな魔法のよう。タイミングが合えば、職人さん達と直接お話をすることもできますので、ぜひ気軽に覗いてみましょう。

“高品質がお買い得”なのは、産地だからこそ。

リニューアルに伴い、ミュージアムショップもバージョンアップ。なんと1,800点ものアイテムが並び、そのすべてが“産地価格”で購入できるというのは嬉しい限りです。

サイズも色も豊富に取り揃えられた、お椀や食器、箸、カトラリー、弁当箱、お盆、お重など多彩なアイテムは目移り必至。新作や食洗機対応、アウトレットといったコーナーも設けられ、伝統的なものから現代的なデザインまで魅力的な逸品に溢れています。
日常に取り入れやすいデザイン・アイテムも多く、「漆器ライフを始めたい」と考えている人の入口にも最適です。

中~上級者におすすめしたいのは蒔絵体験セット。解説動画を見ながら自分のタイミング・ペースで挑戦でき、世界に一つだけの名刺入れやトレーが作れるとあって密かに人気を集めています。

紹介しきれないほどのアイテムが並ぶミュージアムショップ。休憩スペースも設けられていますので、河和田の四季にほっと一息つきながらゆっくりとお買い物を楽しめます。

自分で作るワンアンドオンリーの漆器。

せっかく河和田地区に足を運ぶなら、理想の漆器を作るワークショップもおすすめです。

コースは2つ。1つ目は絵付け、沈金、拭き漆のいずれかを体験できる本格的なコース。2日前までの予約が必要ですが、越前漆器の職人による指導のもと約1時間でお椀やお盆、手鏡などお好きなアイテムを自分好みに仕上げることができます。

もう1つは、予約不要でスプーンやミニマグなどに絵付けができるコース。こちらは会館スタッフの方が手順を教えてくれ、所要時間は30分ほどと気軽に挑戦しやすくなっています。自分の手で仕上げた漆器は、思い出が詰まった特別なひと品になることでしょう。

越前漆器に盛りつけられた河和田を味わう。

ホッとする味わいが魅力の館内レストラン「椀椀(わんわん)」では、地物をふんだんに使ったメニューを楽しむことができます。特に、河和田地区に古くから伝わる伝統調味料「山うに」は、一食の価値あり。この地域特産の桑茶と併せて購入することもでき、お土産にもぴったりです。

使われている器はもちろん越前漆器で、気に入った場合はミュージアムショップでの購入もできます。使い心地も吟味しながら、食事をお楽しみください。

自然豊かな河和田地区の風景が至る所にあしらわれた会館は、毎年秋に開催されるものづくりの現場を見学・体験できるイベント「RENEW」のメイン会場にもなっています。
近隣には直営店を併設している工房もあり、産地めぐりの拠点にもうってつけです。漆器のある暮らしを始めたい人も深めたい人も、ぜひ新しくなった『うるしの里会館』へお越しください。

『白山ワイナリー』 自家農園から始まる大野のワインの物語

生命力を感じ、味わう、特別なワイン。

福井県の中でも、とびきり豊かな自然に囲まれた大野市阪谷(さかだに)地区でしか作れない地ワインがあります。手掛けているのは『白山ワイナリー』。希少性の高い「山ぶどう」の栽培からワイン造りまで、自分たちの手で行っている醸造所です。

阪谷地区を含む大野市は盆地で湿気がたまりやすく、ヨーロッパ系品種のぶどう栽培には向いていません。しかし、白山連峰の一角をなす経ヶ岳(きょうがたけ)の麓に位置する阪谷地区は扇状地となっており水はけがよいため、山ぶどうの栽培には適した環境だったようです。その白山系の恵みをグッと凝縮し、誕生したのが「白山やまぶどうワイン樽」です。

厳しい寒暖差が育む山ぶどうは、強い酸味と野趣あふれる力強さが特徴。ワインになっても存在感を見せるその特徴は、スタッフの玉木さんも「飲み頃は、仕込んでから5年後くらい。それで少し酸が落ち着くという感じですね」と笑うほどです。

山ぶどうの味わいはもちろん、阪谷という風土そのものが感じられる「白山やまぶどうワイン樽」。まさにこの土地でしか作れず、この土地でしか買えない、比類なき地ワインです。

山ぶどうの魅力を生かしながら、飲みやすさも実現。

収穫量が少なく個性も強いため、自生種の山ぶどうのみでワインを作り続けるのは難しい面もあります。そこで誕生したのが、アジア各地に自生する山ぶどうを交配させた日本オリジナル品種「小公子」。すっきりした酸味と豊かな果実味が特徴で、エレガントな香りが楽しめると人気を集めています。

阪谷産の小公子100%で作られた赤ワインは、黒にも見間違うほどの深い紅色。一見強い渋みを連想させますが、口に含んだ瞬間の軽やかさには驚かされます。
複雑に絡み合う味わいのバランスが秀逸で、飲み終えてもほんのり色づいているグラスにも、その果実味の豊かさを感じます。渋みはほとんど感じられないため、赤が苦手という人でも心地よく飲み進められるおすすめのワインです。

他にも、山ぶどう交配種を使ったオリジナル地ワインが10種類以上も並ぶ『白山ワイナリー』。お好みやシーン、料理、おつまみに合わせて選びたくなるラインナップは目移り必至です。

パートナーは大自然。白山連峰がつむぐ恵と絆。

こちらへは、ぜひ時間に余裕を持ってお越しください。そして、ぜひスタッフさんとの会話まで満喫してほしいのです。

そもそも「山ぶどう」とは、どんな “ぶどう” なのでしょうか。
「実は雌雄がある珍しいぶどう、とお話しするだけでほとんどの方が驚かれますね。山ぶどうにまつわる知識を少し知るだけでも、味わいって変わると思うんです。ぜひお気軽にお尋ねください」と玉木さんは穏やかに笑います。

今は山ぶどう中心のラインナップですが、今後は福井県産の果樹を使ったワインを増やしていく予定です。既に若狭の梅やあわらの梨を使ったスパークリングワインが登場しており、この先の充実にも期待が膨らみます。

ぶどうの収穫や仕込みのお手伝いができる醸造体験も毎年大人気。大自然の恵みと人の絆がもたらす心豊かなひと時が、今日も美味しい地ワインを醸しています。

三国湊の魅力を完全ガイド!歴史、文化、グルメを満喫するレトロな旅

福井県を代表する観光地・東尋坊からほど近い三国湊には、江戸時代の町屋をリノベーションしたカフェやレストラン、宿泊施設などが立ち並び、風情あるレトロな町並みはまち歩きにもぴったり。この記事では、三国湊の歴史や地元民おすすめのスポットなどを紹介します。ぜひ福井観光の際の参考にしてみてください。

三国湊へのアクセス

三国湊までのアクセスを紹介します。
三国湊までは私鉄の駅から徒歩圏内なので、公共交通機関でもアクセス可能です。無料の駐車場も数カ所あり、車でのアクセスも便利です。

公共交通でのアクセス

<JR福井駅から>
JR福井駅→えちぜん鉄道三国芦原線(約50分)→えちぜん鉄道三国駅→徒歩(約5分)
<JR金沢駅から>
JR金沢駅→JR北陸本線(約35分)→JR芦原温泉駅→京福バス(約35分)→えちぜん鉄道三国駅バス停で下車→徒歩(約5分)

福井駅から三国湊までは約55分、金沢駅からは約1時間15分でアクセスできます。(北陸新幹線延伸後は新幹線利用でさらに短時間でアクセス可)
鉄道やバスの便数は路線によって限られています。ダイヤは出発前に確認しましょう。

車でのアクセス

<福井駅から>
JR福井駅→(約35分)→三国湊
<JR金沢駅から>
JR金沢駅→(約1時間10分)→三国湊 ※有料道路を使用した場合

高速道路の最寄りICは北陸自動車道「金津IC」です。金津ICから三国湊までは約20分です。

三国湊は「東尋坊」からも近く、車で約8分、バスで約8分(京福バス「85:東尋坊線」で「三國湊北前通り」バス停下車)です。東尋坊に行くなら、ぜひ三国湊へもあわせて立ち寄ってみては。

駐車場

三国湊「きたまえ通り」周辺に無料駐車場が2箇所あります。
また、「きたまえ通り」から歩いてすぐの坂井市商工会みくに支所前の無料駐車場も利用できます。こちらの駐車場は比較的広いので停めやすいです。

三国湊の魅力を発見

古くから水運による物流の拠点だった三国湊(みくにみなと)には、歴史・文化はもちろんのこと、格子戸が連なる町家や、豪商の面影が残る歴史的建造物など、情緒あるレトロな町並みが残っています。

江戸時代の町家「岸名家」や大正の近代化遺産「旧森田銀行本店」のほか、蔵を改装したカフェやレストラン、雑貨店などが立ち並ぶ風情ある街並みは、まち歩きにもぴったりです。

三国湊を訪れるなら、地元で獲れた新鮮な海の幸を使った料理や、伝統的な郷土料理など、港町ならではの贅沢なグルメ体験も外せません。冬の味覚の王様「越前がに」はもちろん、三国特産の甘エビやガサエビ、もみわかめや塩ウニなど、ぜひ三国ならではの新鮮な海の幸を味わってみてください。

三国湊の歴史と文化

古来より水運による物流の拠点だった三国湊は、江戸中期にそれまでの水運・海運から海上航路へと大きく発達し「北前船交易」が始まると、物流の一大集積地となり一層にぎわい始めました。湊町には北前船を所有する廻船問屋や商店らが軒を並べ、町は大きく発展していきました。

その名残から、今も北前船が残していった歴史・文化、格子戸が連なる町家、豪商の面影が残る歴史的建造物など、情緒ある町並みが残っています。

三国湊にいくならここ!おすすめの観光スポット6選

ここからは、三国湊を観光する際に押さえておきたいスポットを紹介します。三国湊散策をより楽しみたい方は、ボランディアガイドさんの案内とともに巡るのがおすすめ。より深く三国湊散策を楽しめること間違いなしです。

ボランディアガイドのお申込み・お問合せは下記へ
<ボランティアガイドきたまえ三国>
TEL:0776-82-0947

【マチノクラ】

三国湊のまち歩きは、「マチノクラ」からのスタートがおすすめです。三国湊の海運の歴史と文学をテーマにしたミュージアムで、三国湊の概要を知ってから巡ると、より深く三国湊を楽しめますよ。入場は有料。(旧岸名家とのセット割引入場券利用で50円割引き)

INFORMAITON

マチノクラ
【開館時間 】 10時~16時
【休館日】 毎週水曜日(祝日の場合は開館)・年末年始
【訪問時期】 通年
【入場料】 150円(中学生以下は無料) ※旧岸名家との共通入場券あり 200円
【住所】 福井県坂井市三国町北本町4丁目6-48(地図
【アクセス】 北陸道金津ICから国道305号経由 約20分
       えちぜん鉄道三国駅から徒歩 約7分
【駐車場】 なし ※近隣の無料駐車場をご利用ください
【Tel】 0776-82-8392
【HP】 http://mikunikaisyo.org/machinokura-2

【旧森田銀行本店】

洋風の外観が目を引く「旧森田銀行本店」は、三国湊の豪商森田家が創業した森田銀行の新本店として大正9年(1920年)に建てられました。天井の漆喰模様など、細部にまで施された繊細な装飾や彫刻が特徴です。

INFORMATION

旧森田銀行本店
【開館時間 】 9時~17時
【休館日 】 月曜日(祝日は除く)・年末年始
【訪問時期 】 通年
【入場料】 無料
【住所】 坂井市三国町南本町3-3-26(地図
【アクセス】 JR芦原温泉駅から三国駅行き京福バス「三国駅」下車徒歩7分
北陸自動車道金津ICから車で25分
【駐車場】 なし ※近隣の無料駐車場をご利用ください
【TEL】 0776-82-0299
【HP】 http://mikunikaisyo.org/morita/facilities

【旧岸名家】

三国湊の商業の中心だった北前船交易において材木商を営む豪商であった岸名家。江戸末期に三国独特の建築様式「かぐら建て」で建てられた「旧岸名家」は、国の登録有形文化財に指定されています。そのまま残されている帳場や畳の間の奥にある「水琴窟(すいきんくつ)」などが見どころ。

INFORMATION

旧岸名家
【開館時間 】 9時~17時
【定休日】 水曜日(祝日の場合は開館)・年末年始
【訪問時期 】 通年
【入場料】 100円 ※マチノクラ(150円)との共通入場券あり 200円
【住所】 福井県坂井市三国町北本町4-6-54(地図
【アクセス】 JR芦原温泉駅から三国駅行き京福バス「三国駅」下車徒歩7分
北陸自動車道金津ICから車で25分
【駐車場】 なし ※近隣の無料駐車場をご利用ください
【TEL】 0776-82-0947
【HP】https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/kankou/kanko-bunka/kanko/rekishi/kishinake.html

【三国湊町家館】

三国湊きたまえ通りにある「三国湊町町家館」は、江戸時代に建てられた商家を利用した、観光案内所やまち歩きの休憩所となっています。ガイドマップの設置やレンタサイクルなどがあり、「三国祭」の山車巡航の様子などをビデオで見ることもできます。

INFORMATION

三国湊町町家館
【開館時間】 9時~17時
【休館日】水曜日、年末年始
【訪問時期】 通年
【入場料】 無料
【住所】 坂井市三国町北本町4-6-55(地図
【アクセス】 北陸自動車道金津インターチェンジから車で約20分
えちぜん鉄道三国駅より徒歩約5分
【駐車場】 なし ※近隣の無料駐車場をご利用ください
【Tel】 0776-82-8392
【HP】 https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/kankou/kanko-bunka/kanko/annaijo/minato-machiya.html
【備考】 レンタサイクル1時間300円

【三國湊座】

三國湊座」は、三国湊のまち歩きやクルージング、レンタサイクルなどの町中ツーリストセンターです。福井県産ビーフや三国特産のらっきょうで作るご当地グルメ「三国バーガー」が人気。三国の名産品の販売やイベントの開催も行なっています。

INFORMATION

三國湊座
【時間】 10時~17時
【定休日】 毎週水曜日
【訪問時期】 通年
【入場料】 無料
【住所】 福井県坂井市三国町北本町4-6-48(地図
【アクセス】 北陸自動車道金津インターチェンジから車で約20分
       えちぜん鉄道三国駅より徒歩約5分
【駐車場】 無料駐車場有り(8台)
【TEL】 0776-81-3921
【HP】 https://mikuni-minato.jp/za/

【瀧谷寺(たきだんじ)】

永和元年(1375年)に創建された三国町最古の寺院「瀧谷寺(たきだんじ)」は、国指定重要文化財の本堂、観音堂、庫裏、山門、鎮守堂、開山堂などの貴重な建造物、国の名勝となっている美しい山水庭園、宝仏殿などが見所です。山門へと続く杉並木の参道を歩くと、静寂な雰囲気とともに心穏やかに癒されます。

INFORMATION

瀧谷寺(たきだんじ)
【時間】 8時〜17時(11月〜2月は8時〜16時30分)
【定休日】 なし
【訪問時期】 通年
【拝観料】大人:500円 中高生:300円 小人:200円
【住所】坂井市三国町滝谷1-7-15(地図
【アクセス】えちぜん鉄道三国駅から徒歩10分
北陸自動車道金津ICから車で25分
【駐車場】無料駐車場有り
【TEL】0776-82-0216
【HP】http://www.takidanji.or.jp/

三国湊の風情を感じる宿泊施設6選

三国湊周辺には、港町の風情を感じながら過ごすのにぴったりな宿泊施設がいくつもあります。ここからは三国湊で過ごすのにおすすめしたい宿泊施設を紹介します。

【詰所三國】

詰所三國

三国湊の中心にある、築130年以上の町家をリノベーションしたゲストハウス。1日2組限定で、人数や用途により1軒丸ごと貸切も可能。備え付けの調理器具、地元の人が作る季節のレシピや材料が購入できるお店のマップを活用して、三国湊に暮らすように泊まる非日常体験を。

INFORMATION

詰所三國
【住所】 福井県坂井市三国町南本町3-3-17(地図
【アクセス】 えちぜん鉄道 三国駅より徒歩5分
【駐車場】 あり
【TEL】 080-2964-9613
【HP】 https://tsumesyomikuni.jp/

【みくに隠居処】

みくに隠居処

三国サンセットビーチ沿いにある「みくに隠居処」は、地元で採れた新鮮な魚介を楽しめるお宿。食事処としての利用も可能で、三国の海の目の前という立地ならでは、「海釣り体験」などの体験プログラムもあります。日本海を一望できるオーシャンビューテラスや美人の湯として知られる三国温泉を源泉かけ流しで楽しめます。

INFORMATION

みくに隠居処
【住所】 福井県坂井市三国町宿3-7-22( 地図
【アクセス】 三国港駅徒歩約8分
東尋坊から車で5分 北陸自動車道金津IC(もっとも近いIC)より車で約25分
【駐車場】 あり
【TEL】 0776-82-8558
【HP】 https://inkyojo.jp

【三国オーシャンリゾート&ホテル】

三国オーシャン&リゾートホテル

三国湊から少し足を伸ばした高台の上にある「三国オーシャンリゾート&ホテル」。水に濡れるとブルーに発色する福井特産の笏谷石が敷かれた浴槽や、珍しい畳敷きの浴槽など個性あふれる温泉が人気。丘の上にあり、客室からの美しい夕景と日本海の眺望に癒されるお宿。

INFORMATION

三国オーシャンリゾート&ホテル
【住所】 福井県坂井市三国町緑ケ丘4-4-8(地図
【アクセス】 北陸自動車道金津ICより車で約20分
えちぜん鉄道「三国駅」より徒歩約13分
【駐車場】 無料駐車場有り
【TEL】 0776-81-3111
【HP】 https://breezbay-group.com/mikuni-ocean/

【大平庵】

宿から近い三国港に揚がった魚介類を中心とした海の幸を存分に楽しめるお宿。特にランチの「三国海鮮手巻き寿司」は地元でも大人気。三国の目の前なので、日本海に沈む夕陽の眺望や100%源泉かけ流しの温泉を堪能できます。

INFORMATION

大平庵
【住所】 福井県坂井市三国町宿3-12-22(地図
【アクセス】 北陸自動車道金津ICより車で約25分
【駐車場】 三国サンセットビーチの駐車場へお停めください。
※夏の期間は別途駐車料金がかかります。
【TEL】 0776-43-1977
【HP】 https://taiheian.jp/

【東尋坊三国温泉 あらや】

三国湊から車で約10分、国定公園に指定される越前松島の高台にある「東尋坊三国温泉 あらや」は、客室、お食事処、温泉、どのお部屋からも日本海と空のパノラマを見晴らせるお宿。料理、温泉、眺望と魅力が揃ったこちらのお宿は東尋坊へも近く、三国湊だけでなく海辺を楽しみたい方にもおすすめ。

INFORMATION

東尋坊三国温泉 あらや
【住所】 福井県坂井市三国町梶38-37-2(地図
【アクセス】 北陸自動車道金津ICより車で約20分
【駐車場】 あり 越前加賀海岸国定公園「越前松島」入口駐車場
【TEL】 0776-81-3522
【HP】 https://e-araya.com/

【民宿ふるき】

ふるき

三国湊から九頭龍川の対岸側にある、鮮魚店直営の宿「民宿 ふるき」。自ら市場で競り落とす確かな品質の鮮魚が楽しめる“魚屋さんの宿”として人気のお宿。食事のみの利用もできる魚好きに愛されるお宿です。

INFORMATION

民宿 ふるき
【住所】 福井県坂井市三国町新保40-26-1(地図
【アクセス】 北陸自動車道金津ICより車で約15分
【駐車場】 あり(20台)
【TEL】 0776-82-5800
【HP】 https://furuki.biz/

三国湊に来たら絶対に行きたいレストラン・カフェ5選

ここからは三国湊まち歩きに欠かせないグルメスポットを紹介します。三国湊では、風情あるレトロな建物の趣だけでなく、三国ならではの美食体験も楽しめます。

【S’Amuser サミュゼ】

S'Amuser サミュゼ

三国湊を象徴する存在だった骨董店の大正時代の古い建物をリノベーションした外観が目を引く「S’Amuser サミュゼ」。地元三国の素材を中心とした“三国フレンチ”を提供。ミシュラン北陸版にも掲載された、丁寧で上質な味を楽しめる名店。

INFORMATION

S’Amuser サミュゼ
【営業時間】 11:30〜13:30 / 18:00〜21:30
【定休日】 火曜日
【住所】 福井県坂井市三国町北本町4-5-31(地図
【アクセス】えちぜん鉄道三国駅から徒歩6分
【駐車場】 あり(6台)
【TEL】 0776-97-9237
【HP】 http://samuser.jp/

【ことこと koto.koto.】

ことこと

明治初期の蔵をリノベーションしたマクロビカフェ。本格的なマクロビ料理と体にやさしいスイーツやドリンクを提供。肉を使わない大豆ミートや発酵調味料などで素材の旨みを引き出したメニューが楽しめます。

INFORMATION

ことこと koto.koto.
【営業時間】 11:30〜16:00
【定休日】 日曜・月曜・火曜(不定休あり)
【住所】 福井県坂井市三国町南本町3-3-34(地図
【アクセス】|えちぜん鉄道三国駅から徒歩4分
【駐車場】あり(4台)
【TEL】 0776-81-2000
【HP】 https://www.kotokoto-fukui.com/

【大和甘林堂】

大和甘林堂

創業享保4(1719)年の“超”老舗和菓子店。求肥で餡を包みきな粉をまぶした「鶯餅(うぐいすもち)」は三国を代表する和菓子として知られています。店頭で注文すると出来立てを用意して丁寧に紙に包んでくれます。

INFORMATION

大和甘林堂
【営業時間】 8:00〜18:00
【定休日】 水曜日
【住所】 福井県坂井市三国町北本町4-4-52(地図
【アクセス】 えちぜん鉄道三国駅より徒歩4分
【駐車場】 あり(8台)
【TEL】 0776-82-0046

【バードランド】

バードランド

三国湊から少し足を伸ばしたところにあるナポリピッツアの名店。ナポリ本拠の「真のナポリピッツァ協会」の認定店にも選ばれています。定番の「マルゲリータ」以外にも、福井のへしこを使ったピッツァや冬のせいこがにのピッツァも人気。

INFORMATION

バードランド
【営業時間】 11:00~15:00 / 17:00〜21:00(土日祝 17:30から)
【定休日】 月曜、木曜不定休
【住所】 福井県坂井市三国町緑ヶ丘4-19-21(地図
【アクセス】えちぜん鉄道三国駅より徒歩約20分 / 金津ICより車で約20分
【駐車場】 あり(16台)
【TEL】 0776-82-5778
【HP】 https://www.birdland1989.com/

【ポルタの喫茶室】

三国湊から車で5分ほどの坂道の途中にある「ポルタの喫茶室」は、どこか懐かしい雰囲気が居心地のよい喫茶店。自家焙煎のスペシャリティコーヒーや、毎朝焼きあげる自家製パンを使ったモーニングなどが楽しめます。

INFORMATION

ポルタの喫茶室
【営業時間】 7:30〜17:00
【定休日】 木曜日、金曜日
【住所】 福井県坂井市三国町運動公園2-1-1(地図
【アクセス】えちぜん鉄道三国駅より徒歩約20分 / 金津ICより車で約20分
【駐車場】 あり
【HP】 https://portaworks.stores.jp/

グルメ以外も楽しみたい!三国湊の情緒あふれるおすすめスポット2選

三国湊には、グルメスポット以外にも三国湊ならではの情緒を感じられるスポットがあります。歴史ある港町の趣を感じる素敵なスポットをご紹介します。

【みくに園】

みくに園

「三國湊きたまえ通り」にある盆栽店。ミニ盆栽がずらりと並ぶ店内は小さなギャラリーのようで見ているだけでも癒されます。完成品だけでなく、好みの器や植物を選んでオーダーすることもできます。自分でミニ盆栽が作れるワークショップもおすすめ。

みくに園
【営業時間】12:00〜18:00
【定休日】 HPをご確認ください
【住所】 福井県坂井市三国町南本町3-2-10(地図
【アクセス】 えちぜん鉄道三国駅から徒歩 10分
【駐車場】 あり(3台)
【TEL】 0776-50-2548
【HP】 https://minato.bonsai-mikunien.com/

【三国提灯 いとや】

三国提灯 いとや

三国祭りや三国花火などのイベントでも目を引く「三国提灯」を製作する「いとや」。他県では分業される12の工程を全て手作業で仕上げています。完全予約制のワークショップも観光客に人気。時間のない方には手作りキットもあります。

INFORMATION

三国提灯 いとや
【営業時間】 8:00〜21:00
【定休日】 水曜日
【住所】 福井県坂井市三国町南本町2-3-29( 地図
【アクセス】 えちぜん鉄道三国駅から徒歩 6分
【駐車場】 あり
【TEL】 0776-81-3574
【HP】 http://itoya-chouchin.jp/

貴重な「ふくい甘えび」を使った甘海老丼づくり体験

甘エビ丼づくり体験

旅の思い出に、こちらの三国湊ならではのグルメ体験はいかがでしょうか。
三国港で毎年4月に最盛期を迎える「ふくい甘えび」。近海で獲れた新鮮な甘えびは、とろっとした粘りと甘味たっぷりの、一度食べたら忘れられない味です。
みくに隠居処」では、その「ふくい甘えび」を使った甘海老丼づくり体験ができます。期間限定でしか味わえない極上の味をぜひ、自分ならではの盛り付けで味わってみてください。

INFORMATION

甘海老丼づくり体験
【実施期間】 4月 ※ご要望により5月〜6月も実施可能の場合あり(詳しくはお問い合わせください)
【時間】 体験|10:00〜11:00 実食|11:00〜11:45
【対象】 4歳から
【定員】 1~20人
【申込み】 1日前までに予約サイトから要予約
【予約サイト】 https://inkyojo.jp/activity/#spring
【実施場所】 「みくに隠居処」 福井県坂井市三国町宿3-7-22( 地図
【アクセス】 えちぜん鉄道三国港駅より徒歩約8分 / 北陸自動車道金津ICより車で約25分
【駐車場】 あり
【TEL】 0776-82-8558

北陸三大祭りの1つ!活気あふれる三国祭

三国提灯 いとや
画像引用:https://itoya-chouchin.jp/stories/stories-4/

三国の町が一年で最も活気づくのが、江戸時代から続いている三国神社の例大祭「三国祭」。福井県指定無形民族文化財の「三国祭」は、毎年5月19日から21日まで三日間に渡り行われ、毎年十数万人の人が訪れます。
勇壮な武者人形を載せた山車(やま)が三味線・笛・太鼓ばやしにのり町を練り歩く光景は圧巻です!地元民も毎年楽しみにしているお祭りを、ぜひ一度体感してみてください。

三国祭の詳細・駐車場や無料シャトルバスの情報については公式サイトをご覧ください。
三国祭り公式サイト:https://mikunimatsuri.com/

まとめ

今回は情緒あふれるレトロな町並みが残る日本海の港町“三国湊”の魅力を紹介しました。
福井観光の際には、東尋坊だけでなくぜひ三国湊にもぜひ立ち寄って、潮風と港町風情を感じるひと時を過ごしてみてくださいね。

『寿し丸勘』 敦賀ならではの味わいを、五感で堪能する

敦賀の地魚を、江戸前風のおまかせスタイルで味わう。

JR敦賀駅から徒歩15分、細い路地に佇む隠れ家のような『寿し丸勘』。明るく落ち着いた店内で、店長の池田幸巨さんが握る江戸前風の寿司をおまかせスタイルで楽しめます。

「うちは8〜9割は地物で、基本的に毎日、市場で全て天然物にこだわって仕入れています。北陸の中でも福井の魚は美味しく、金沢や富山と全然ひけをとりません。敦賀や若狭の魚の美味しさを、たくさんの方に知っていただきたいですね」と池田さんは熱く語ります。

昼は「地魚中心のおまかせ握り」2種、夜はおつまみがついた「おまかせコース」をご用意。池田さんが語る季節の寿司の背景にあるストーリーも含め、ゆっくりその味わいを堪能できます。

「おまかせといっても、堅苦しくならないよう、お客さまとお話ししながらお寿司を出させていただいています。もともと僕はおしゃべり好きなんですよ」と気さくに笑う池田さん。

敦賀産の希少な赤ウニは、イカに乗せて。ノドグロは皮目だけ少し炙って脂を溶かし、甘みを出して。サワラは、1週間じっくり寝かせて熟成させて…。選び抜かれた福井の地酒を合わせて、次はどんなお寿司が出てくるのかワクワクするひとときも、『寿し丸勘』ならではの醍醐味です。

季節の素材、職人の仕事、福井の魅力を五感でいただく。

魚はもちろん「店内も、福井を意識したものを取り入れています」と池田さん。カウンター正面の紺色の壁紙は、福井の伝統工芸品越前和紙を使用。包丁は約700年の歴史を誇る越前打刃物。器は河和田塗りとも呼ばれる越前漆器や、石川県の作家が手がけた焼き物などを用いています。

「器も含めて、お寿司の美しさを見てもらえたら。単に新鮮な魚を切って出すのではなく、ひとつの完成品としてお寿司を楽しんでいただきたいですね」と想いを語ります。

味も香りも見た目も五感で楽しめるよう、店の室礼も器も極力シンプルに。河和田塗りの台形の器は、立体的な造形に寿司の美しさが映えるよう計算され尽くしています。

「通常、江戸前のお寿司はマグロが多いので朱系の色は避けるのですが、日本海の地魚は白身が多いので、あえてこの色味にしています。みなさん、びっくりしますね」とニッコリ。

季節の地魚を選び、職人が丁寧に仕事を施した寿司が、器という舞台の主人公。ひとくち頬張れば、ここでしか出会えない極上の美味しい物語が始まります。

欅のカウンターがある、和モダンな空間にリノベーション。

『寿し丸勘』は、1969年に池田さんの父親が兄弟で創業しました。1984年、それぞれ独立して店を構えることになり、敦賀市の中心部に移転。2000年に、池田さんが大阪から帰郷し、父親のもとで寿司職人として修業を重ねてきました。

父親が引退し、2023年末、ひとりで切り盛りできるよう、カウンターと個室で8〜10人程度がくつろげる店舗にリニューアル。和の雰囲気を残しながらモダンな空間に生まれ変わりました。

一枚板の欅のカウンター正面に掲げたインパクトある書は、父親の代から受け継ぐものだそう。「欅の切り株に記したもので、魚を3つ合わせて『せん』と読みます。地魚を扱うというお店のコンセプトは変えず、お客さまのニーズに合うよう現代風に改装しました」と池田さん。

現在、お客さまは県外客が多く、京阪神や中部地区から、こちらの寿司を目当てに訪れる人もいるといいます。「観光客の方が7割位でしょうか。20代の若い方から70代のご年配の方まで、バランスよく来ていただいています」と池田さんはほほ笑みます。

『ラ プティプラージュ』 湊町小浜のビストロで、笑顔になれる本格フレンチを

本格フレンチを気軽に楽しむ、小さな浜辺のビストロ。

JR小浜駅から徒歩10分。小浜と京都をつなぐ鯖街道の起点がある通りにフランス料理『ラ プティプラージュ』があります。店名の「プティ(Petite)は「小さな」、「プラージュ(Plage)」は「浜」のフランス語で、「小浜」を意味しています。

オーナーシェフでソムリエの三宅寿宣さんは、小浜市出身。名古屋で10年間、古民家を改装したフランス料理店を手がけ、家族でフランスに1年半ほど滞在後、故郷小浜に戻って『ラ プティプラージュ』を開店しました。

当初はJR小浜駅の待合スペースで開店し、2019年に現在地に移転。4テーブル、最大18人が収容できるシンプルでミニマムなビストロで、本格フレンチを気軽に楽しむことができます。

「フランス滞在中は、EU各地を回って、今まで作ってきた料理の答え合わせ的な旅をしました。自分が思っていた通りの世界で、答えはキレイに合っていた。フランスから帰ってきた時の気持ちで言うと、テーブルと椅子さえあれば商売できるなって感じました」とほほ笑む三宅さん。

豊かな経験と確かな料理の腕に裏付けられたフレンチは、「ミシュランガイド北陸2021特別版」で「ビブグルマン」に選ばれています。

素材、季節、お客さまに合わせ、閃きを美味しい一皿に。

ディナーは要予約で、おまかせの3コースをご用意。「シンプルでクラシックな料理に、ワインを合わせて美味しく楽しめるものが好き。おまかせなので、季節やその年によって内容も変わります」と語る三宅シェフ。ソムリエとして、ワインと料理のマリアージュもご提案しています。

テーブルにはナイフやフォークのカトラリーに、自宅の蔵にあった箸をプラス。「ストレスなく食べてもらうのが一番で、『お箸でどうぞ』というメニューもあります。ただ、お箸だとどうしても上から順に食べがちなので、味の感じ方が変わってしまうことがある。ですから、『この料理は、ナイフとフォークで上から下まで合わせて食べて』ということもお伝えしています」。

「新タマネギのムースとフルーツトマトのサラダ」も、トマトを一緒に食すことで、トマトの酸味が新タマネギの甘みを引き立て、パッと花が咲くようにフレッシュな美味しさが広がります。

お客さまは女性を中心に、子ども連れのファミリーやご夫婦、ご高齢のおひとりさままで幅広いそう。「寒い季節とかは、ポタージュなどのスープをアミューズがわりに出すこともあります。最初に温かいものが出ると、ほっこりしますよね。その時の気候やお客さまの年齢、入ってきた瞬間の印象などを見ながら閃いたものを臨機応変にアレンジして、お料理をお出ししています」。

アットホームな雰囲気の中、お客さまの笑顔を引き出す。

「小浜に帰った時は、フランス産のフォアグラや鴨、仔羊など地元の人が食べたことのない食材や、見たこともない美味しい料理を食べてもらいたいという気持ちがありました。だから、地元のものはもちろん使いますけど、地産地消にはあまりこだわらない感じですね」と三宅シェフ。

その一方、北陸新幹線延伸開業で来られるお客さまには、「逆に、ここでしか食べられないものを求めてこられると思うので、地元の魚や野菜をゴロッと出したり、日本の田舎のフレンチならではの楽しみを提供できたら」と語ります。

季節の野菜は、主に父親が営む八百屋から仕入れているそう「学校給食にも使われていて、その道のプロが選んだもの。お客さまからも『野菜が美味しい』と好評です」と笑顔がこぼれます。

「妻も手伝ってくれますが、基本はひとりなので、お客さまとおしゃべりする機会も多いですね。バタバタしてる感じがあるかもしれませんが、調理場にずっとこもっているより、お客さまもどんな人が料理を作っているか知れていいのかなと思います。楽しくにこやかに帰ってもらえるのが一番で、お客さまの笑顔を引き出せますようにという想いで料理を作っています」。

アットホームな雰囲気の中、美味しくて思わず笑顔になってしまう極上のフレンチを楽しんで。

『+ヒトマメ』 勝山の清水が結ぶ、ヒトとマメとの優しい出合い

+ヒトマメ

油揚げ屋が本気で挑む、美味しい豆乳作り。

勝山の油揚げ製造メーカー・山一食品が手がける、福井県初の豆乳カフェ『+ヒトマメ』。豆乳の本当の美味しさを知ってもらいたいと、製法にとことんこだわった「豆乳が苦手な人でも飲める豆乳」が自慢のカフェです。

一般的に売られている豆乳との違いは、ずばり製法。オーナーの上山さんは「実は油揚げ用の豆乳って、飲んでも美味しくないんです(笑)。でも、僕たちには豆乳製造のノウハウはある。“じゃあ、どうしたら美味しい豆乳ができるだろう”と試行錯誤を繰り返した末に、ちょっと特殊な工程を入れることで“飲んで美味しい豆乳”に辿り着きました」と振り返ります。

看板である豆乳は、口に入れた瞬間に豊かな大豆の香りが広がりつつもすっきりした後味が心地よい、まろやかな飲み口です。オーナーの本気が詰まった豆乳はプレーンで美味しいのはもちろん、抹茶やチョコ、甘酒などとも好相性。他の素材を引き立てながらも優しく香る大豆の風味に、スムージー派やラテ派もきっと納得するはずです。

ドリンク類はイートイン、テイクアウトどちらもOK。自分好みの一品を、お好きな場所でどうぞ。

飲んで美味しい豆乳は、食べても美味しい。

『+ヒトマメ』のメニューは、ドリンクはもちろんスイーツやランチまで多彩です。中でもお試しいただきたいのが「おからまんじゅう」。上山さん曰く「試作を重ねる中で思いがけず誕生したヒット作」は、ゴマ団子のような食感とほのかに甘い具だくさんおからが何とも言えずクセになる味わい。おやつに、おかずに、おつまみにと、幅広く愛されること請け合いです。

3種類あるランチの一番人気はお揚げ卵丼定食。薄揚げでありながら密度の高い油揚げを、卵でふんわりととじた丼です。「こちらも美味しいんですが、実は僕の経験から生まれたメニューがありまして」と教えてくださったのは、お揚げすき焼き定食。上山さんが学生時代に考案したメニューで、揚げの香ばしさが味の深みを出すのに一役買っています。ぎっしり詰まった薄揚げは食べ応えもあり、男性も満足できる定食となっているのも嬉しいポイントです。

ランチセットには、いずれも豆乳のお味噌汁が付きます。味噌も豆乳も大豆同士ですが、想像以上の相性の良さには驚きを隠せません。またミニ豆花を付けることもできますので、豆乳メニューを味わい尽くしたい人はぜひ併せてご注文を。

ここにしかない味わいと景観で、心の奥までリラックス。

高い天井と、大豆を思わせる優しい色合いの木材が、訪れるゲストを温かく迎えてくれる『+ヒトマメ』。大きく取られた窓から見える美しい山並みが、心に寛ぎと開放感をもたらしてくれます。

「僕自身がカフェでは穏やかに過ごしたいタイプなので、ひたすらリラックスしていただけるような造りを目指しました」と上山さんは笑います。

ここでは日常の喧騒をしばし忘れ、“何もしない”ことを楽しみましょう。心と体に効くメニューと癒しの景色が、いつでもあなたを待っています。

『料亭カフェ 茶癒SaYu中松』 スマートカジュアルに“本物”を楽しむひと時

“お客さんに一番近い料亭”を目指した、大人の癒し系カフェ。

昭和6(1931)年創業の老舗料亭「中松」が手掛けた『茶癒SaYu中松』。長年愛され続ける料亭の味が気軽に楽しめると、連日賑わう人気のカフェです。料理はもちろん器や空間に至るまで料亭ならではの心遣いを巡らせつつ、「もっと気軽に料亭を楽しんでほしい」との思いを詰め込んだ大人のための癒しスポットです。

訪れる人のお目当ては、何といってもランチ。丁寧に作り込まれた料亭の味をリーズナブルに楽しめるとあって、特にお弁当が好評です。一番人気は、4段になったひょうたん型の器が愛らしい「ひさご弁当」。一見多そうに見えますが、素材を大切にした優しい味付けで次々と食べ進められてしまうから不思議です。お弁当には椀物が付き、料亭の出汁を堪能できるのも嬉しい限りです。

他にもローストビーフ丼や豚角煮丼といった和丼や蕎麦パスタ、一番だしをたっぷり使っただし巻き卵サンドなど日本料理をベースとしたメニューもあるので、親しい人と分け合っていくつもの味を楽しむのもまた一興です。

スイーツにも冴えわたる料理人の腕。

『茶癒SaYu中松』では、手作りのスイーツも。新たに製菓を学んだ日本料理の職人達が、包丁をホイッパーに持ち替えて一つひとつ大切に作り上げています。

メニューは濃茶パフェやわらび餅といった和風から、モンブランパフェや杏仁豆腐、プリンといった洋風まで幅広い取り揃え。地元鯖江の河和田漆器のお膳で提供されるスイーツは、憩いのひと時を特別なものにしてくれる佇まいです。

あれもこれも食べたい!という欲張りさんには、5種類のデザートが盛り込まれた「デザート大徳寺弁当」がおすすめ。味もボリュームも大満足の玉手箱は、茶癒SaYuスイーツが網羅されたスペシャルセットとなっています。

もちろん、あんこやアイスも自家製です。特にあんこは、和スイーツ好きなら一食の価値あり。小豆の豊かな香りと程よい甘さ、舌触りから、手間暇を惜しまない丁寧な仕事が感じ取れるはずです。

このあんこを堪能するなら、おすすめはやはり冬。季節のフルーツと共にトッピングをお好みの組み合わせで包む「手巻きフルーツ大福」や陶器のミニコンロで餅を手焼きする「ぜんざい」など、季節限定のスイーツで楽しむことができます。

心と体に効く、ちょっと贅沢な自分時間。

「ここで過ごす時間は、お茶で癒される穏やかな時間であってほしい。その思いを店名にも込めました」と代表の佐々木さん。「季節感と地の素材を大切にしている」という誠実な人柄が、料理にもスイーツにも表れています。

大正ロマンを彷彿とさせる和モダンな設えと空間で楽しむ“本物”の数々。大きく取られた窓からは、旧鯖江藩主 間部(まなべ)公を祀った松阜(まつおか)神社を望むことができます。
静かに心潤したくなった時は、石鳥居の先へぜひ。石畳の参道が、素敵なひと時へと導いてくれます。

『大吉餅』 福井の餅文化を今に伝える、こだわりの餅づくり

大吉餅

「朝づきの餅作り」を続ける、江戸創業の老舗餅屋。

福井市の中心部、江戸時代に栄えた北国街道沿いに、地元の人に愛される『大吉餅』があります。江戸時代後期に創業した老舗の餅屋で、店頭には月参りのお供えに使う『丸餅』や『赤飯』、『とぼ餅』をはじめ、福井名物『あべかわ餅』や人気の『大福餅』など多種多彩な餅が並びます。

「作り置きはせず、その日の朝に作った餅を販売すること。余計なものを足したり引いたりしないこと。そんな昔ながらの作り方を守っています」と胸を張る10代目の森淳一郎さん。早朝からその日の分だけ餅米をつく「朝づきの餅作り」にこだわり続けています。

餅米は粘りやコシの異なる福井県産のカグラモチとタンチョウモチの2種類を厳選し、配合を調整。杵の重さでしっかりつき上げる昔ながらの落下式餅つき機を用い、「その日の気温や湿度にあわせて、職人が水を含ませ餅を返す作業を繰り返します。つき方と水加減だけで、それぞれの餅に一番あったやわらかさに仕上げるんです」と語ります。

添加物は使わないため、『あべかわ餅』や『大福餅』などの賞味期限は当日のみ。それでも、その日だけの美味しさを求めに、地元をはじめ県内外から多くのお客さまが訪れます。

大吉餅 あべかわ餅

黒みつときな粉を絡めた、福井名物『あべかわ餅』。

厚みと弾力のある三角形の餅に、濃厚な黒みつときな粉をたっぷり絡ませた福井名物『あべかわ餅』。とろっとろの黒みつは沖縄県多良間島の黒糖を使い、隠し味にほんの少し塩を加えたもの。さっぱりとした福井県産大豆のきな粉が、甘さを控えた黒みつの味わいを際立たせています。

「静岡県が発祥の『あべかわ餅』ですが、福井では無病息災を願い夏の土用にいただく土用餅としても親しまれています。黒みつときな粉だけを使い、お店によって餅の形が異なる『あべかわ餅』は、福井県の嶺北地方にだけ伝わるもの。福井では年間通した身近なおやつとして定着しているところも、全国的に珍しいですね」と、餅好きの多い福井ならではの食文化を語る森さん。

店頭で職人さんが仕立てる時は、餅を黒みつにくぐらせてきな粉をまぶした後、再び黒みつときな粉をこんもりとかける2度付けで仕上げてくれるのがうれしいところ。すぐに食べられないお客さまには、お持ち帰り用の『あべかわ餅』パックもあります。こちらは餅、黒みつ、きな粉が別々に仕切られ、食べる直前に自分で混ぜ合わせる楽しみが。「最初に、餅に黒みつをかけるのがポイント。その方が、きな粉がしっかり絡みます」と教えてくれました。

大吉餅

素材の味を引き出す、定番&季節限定の『大福餅』。

ショーケースにお行儀よく整列した『大福餅』も、リピーターの絶えない人気商品です。年間通して手に入るこし餡入りの『えんどう豆大福』、『くるみ大福』、つぶ餡入りの『草大福』、『黒豆大福』に、季節ごとに期間限定の大福がラインナップに加わります。

「豆類は、基本的に北海道産のものです。黒豆は小粒ではなく、しっかりと食べごたえのあるものを選んでいます」と森さん。くるみは外皮の渋い部分を丁寧に取り除き、鉄のフライパンでローストするなど、ひと手間かけることで素材の味わいを引き出しています。

近年は、あわら市名産のサツマイモ『とみつ金時』を使った大福など、基本の餅づくりを守りながら新しい試みにもチャレンジ中。「福井の酒蔵『常山酒造』さんの酒粕を使った大福も、そのひとつです。社長が同級生で、何か一緒にできないかという話になったんです」とニッコリ。

「福井は餅屋と和菓子屋が昔のまま分かれて共存している貴重なところ。来てくださるお客さまがいらっしゃる限り、代々続けてきたこだわりの作り方を大事に続けていきたいです」と想いを語る森さん。ここに来ないと手に入らない、その日限りの素朴な美味しさをぜひ味わってみて。

『美浜町レイクセンター』 全国初!クリーンなエネルギーで三方五湖を満喫

動力は再生可能エネルギーのみの、完全クリーンな遊覧船。

ラムサール条約指定湿地に登録され、日本遺産の構成文化財ともなっている三方五湖。そのひとつ・久々子湖(くぐしこ)のほとりに、2023年春にオープンした「美浜町レイクセンター」。ここは遊覧船の拠点となっており、三方五湖のうち久々子湖と水月湖、その二つを結ぶ人工河川・浦見川をクルーズすることができます。

この遊覧船が注目を集めている理由は、全国初の完全クリーンな動力にあります。太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーのみで動いていて、それは雪や雨など、天候が悪い冬場でも変わりません。

そんなクリーンな遊覧船の一番の特長は、何と言っても静かさ。エンジン音がなく揺れることもないので、航行中でも安全に船内を歩いて移動することができます。また、燃料臭もなく船酔いの心配もなし。自然にも人にも優しい、未来に先駆けた新しい湖上モビリティなのです。

静かだからこそ、大自然をほんの間近に体感できる。

遊覧船では、同乗するガイドさんが見所をつぶさに教えてくれます。専属ガイドである山本さんのおすすめポイントは、寛文2(1662)年、治水工事の先駆者・行方久兵衛の指揮によって造られた人工河川・浦見川。
迫りくる岸壁や植生などを間近で体感できる“リアル・ジャングルクルーズ”は、この遊覧船でしか楽しめないアミューズメントです。

もうひとつ、この遊覧船でなければ楽しめないのが野鳥の観察です。三方五湖の豊かな自然を好む鳥類は多く、冬には福井県内最大の渡り鳥の飛来地となり、毎年1万羽もの鳥たちがシベリアからやってくるといいます。

「ホシハジロやマガモなどのカモ類からコハクチョウなどの大型な鳥類まで、本当にたくさんの渡り鳥がやってきます。特にレイクセンターが隣接している久々子湖は汽水域にあたるので潜水ガモも多く、見ごたえ抜群です」と山本さん。
静かな遊覧船が安全なものであることを既に学習している鳥も多く、警戒心が強い野鳥でも時に数十cmの距離で観察できることもあるというから驚きです。

「渓流の宝石」の異名を持つカワセミが見られるのは浦見川限定。渡り鳥が飛来する冬の時期には野鳥観察クルーズも不定期で開催されますので、気になる方はHPをチェックしてみてください。

きらめく湖を眺めながら、思い思いの時間を。

こちらにはカフェも併設されていて、休日や週末にはポテトやナゲット、ソフトクリームを頬張りながら遊ぶ子供たちや、コーヒー片手に話に華を咲かせる地元の人たちの姿も。
「寛ぎの場になれるのは、私たちもとても嬉しいです。遊覧船に乗らなくても大丈夫なので、お気軽にお越しください」と山本さんも嬉しそうな表情を浮かべます。

名物メニューは「鹿フランクドッグ」。美浜町内で狩猟・加工された鹿肉フランクを美浜町の老舗カフェのパンでサンドしたドッグは、力強い赤身肉の旨味とザワークラウトの酸味が絶妙にマッチ。臭みもなく軽く食べ進められるので、ぜひ一度ご賞味ください。

遊覧船の他にも、小型電池推進船(SSEC)やペダルボート、レンタサイクルなど、アクティビティも充実している『美浜町レイクセンター』。新しい美浜観光を、ここから始めてみてはいかがでしょうか。

『Lens Park』 鯖江生まれのサングラスレンズで、日々の暮らしを快適に

大切なことを伝えたいから、優しく温かい空間に。

めがねの聖地・鯖江で、1953年から日本唯一の専門メーカーとしてサングラスレンズを作り続けている乾レンズ。その一途なメーカーの「レンズの性能を正しく伝え」「楽しみながら」「一人ひとりに適した」「目を守るレンズ」に出合ってほしい、という想いが形になったのが『レンズパーク』です。

ここは“サングラスを主としためがね屋さん”ですが、カフェも休憩スペースもある複合施設となっています。それは福井県内はもちろん、日本全国から目の健康を考えてやって来た人達にホッと一息ついてほしいから。

長旅に疲れた運転手さんが休憩したり、お子さんがソフトクリームを食べて寛いだり、そんな人たちに交じって仕事の合間にコーヒーを飲みに来る人がいたり…。世代を問わず多様な背景を持つすべての人が楽しめる、“行く理由がある・行きたくなるめがね屋さん”を目指しています。

どんなシーンでも優しく目を守るために生まれたサングラス。

サングラスとファッション用グラスは別物だとご存じですか?レンズパークで購入できるのはサングラス。紫外線などを遮るだけでなく、裸眼に近い高解像度で見ることができるため目への負担が少ない保護アイテムなのです。

しかし日本人には日常的にサングラスをかける習慣がありません。その理由をさまざまな背景から考え直し、誕生したのが「オールタイムサングラス」です。

明るい色がごく薄く入っている透明度の高いレンズは、シーンを選ばず着用OK。明るく見えつつも眩しさは軽減され、周囲に威圧感を与えることもないサングラスは、日常生活でも仕事でも運動でも大活躍する心強いパートナーです。

300種類以上の中から、目がきゅんとする一枚を。

他にもカラーレンズや調光レンズ、偏光レンズなど、専門メーカーならではの品揃えは圧巻の一言。300枚以上にもおよぶ色とりどりのレンズがずらりと並ぶギャラリーには、思わず心がときめいてしまいます。

好きな色のレンズで気分を上げるのも良いですが、ここではぜひ色が及ぼす目への影響にもご注目を。例えばブラウンはコントラスト感度が上がりやすく、ピンクは動体視力が上がる傾向にあるといわれています。色や性能による違いも説明してくれるので、目的に応じたレンズを選びましょう。

可能なら、レンズパークに行くのは晴れた日がおすすめ。太陽光の下でレンズ越しに街を見ると、あなたの目が求めているレンズを正直に教えてくれるはずです。

ちなみにフレームは購入もできますが、手持ちのフレームを使うことも可能です。昔使っていためがねをサングラスにリメイク、というのも時代に添った在り方ですね。

正しく知ってほしいから、お客さんの一番近くに。

「ここを造ったのは、自分たちの製品を正しく知ってもらう必要性を感じたから」と話してくれたのは常務の諸井さん。実は、諸井さんはブルーライトカットレンズの発案者。しかしながら現状では、ブルーライトに対する理解も対処法も、まだ正しく伝わっていないと憂いています。

「私たちは部品メーカーで、レンズがメガネになって市場に出るまでには何十もの段階・人の手を経なければなりません。その間に、正しい情報も私たちの想いも削られていってしまう。それを防ぐためにも、自分たちで作ったものを自分たちで売るのが一番良いという結論に達したんです」。そんなめがねづくりへの誇りと愛情が、次世代を見据えたモノづくりを可能にしています。

人生100年時代となった今、より長く自分の目と付き合いたいと思った時がタイミングです。オリジナルコーヒーやこだわりのスイーツを楽しみながら、目が喜ぶレンズと出合いましょう。

『けんぞう蕎麦』 永平寺で味わう、十割そばと辛味の醍醐味

けんぞう蕎麦

福井名物『おろしそば』と、特製辛味つゆ『けんぞうそば』。

北陸自動車道永平寺インターのすぐ近く、昭和の面影を残す細い路地に『けんぞう蕎麦』があります。そば職人兼社長を務める高柳謙造さんは昔から大のそば好きで、県内のそば道場で腕を磨き『そば打ち名人大会』で2連覇を果たしたことのある実力者です。

「好きなそば打ちを自宅でできれば」と、自宅を改装し2000年に夫婦でそば屋を開店。北海道幌加内町の農場で契約栽培するそば粉と福井県産のそば粉を独自にブレンドした国産十割そばを使い、『おろしそば』と『けんぞうそば』の2品をメインに提供しています。

そばに青首大根のおろしと出汁をぶっかけていただく『おろしそば』は、福井ならではの郷土料理。『けんぞうそば』は、辛味大根のしぼり汁に数種類の大根をブレンドし、隠し味に年に1度しか仕入れることのできない貴重な蔵出し醤油をプラスした特製つゆのつけ麺でいただきます。

ガツンと辛く爽やかな特製つゆが「コシがしっかりとした十割そばの香りや風味、甘みを最大限に引き出してくれるんです」と、謙造さんの娘で店長を務める牧野雅江さんは胸を張ります。

けんぞう蕎麦

職人の信念が息づく十割そばを、贅沢に味わい尽くす。

謙造さんのこだわりと信念が息づく十割そばと、強烈な辛さが印象的な特製つゆが話題を呼び、『けんぞうそば』はまたたく間に人気店に。テレビや雑誌にも取り上げられ、休日には県内外から多くの人が訪れ、店の外にはズラリと行列ができます。

「カップルやグループ、家族連れなど、若者からご高齢の方まで幅広いお客さまが来られています。インターのすぐそばで、曹洞宗大本山永平寺も近いこともあって、土日は県外から来られた観光客の方がほとんどですね」と牧野店長。

牧野店長のおすすめは、『おろしそば』と『けんぞうそば』の両方を一度に楽しめる、『五合そば』と『十号そば』。青首大根を使ったおろし出汁と辛味大根を使った特製つゆがセットになって、好みの食べ方で贅沢にそばを味わい尽くせます。

「五合は2、3人分、十合は4、5人分程度のそばの量です。女性2人で『五合そば』を頼まれる方もけっこう多いですよ。おかわりも大丈夫で、一合ずつ追加注文していただけます」。

そばの風味が香り立つ、オリジナルの和スイーツ

最近は、国産そば粉が香り立つオリジナルスイーツも注目を集めています。ソフトクリームのなめらかさが残るギリギリまでそばの味わいを詰め込んだ『けんぞうソフト』は、実は謙造さんのリクエストで生まれたものだとか。

土日限定の『そば茶プリン』も、すぐに売り切れてしまう人気メニュー。あえてカラメルは入れず、プリンの甘さとそばの風味が調和した、やさしくあっさりとした味わいに仕上げています。

『けなるいプリン』は、そんな『けんぞうソフト』と『そば茶プリン』が一度に味わえるメニュー。「けなるい」とは、福井弁で「うらやましい」という意味。素材にこだわった和スイーツは、男性のお客さまにもファンが多いそうです。

気さくな店長の人柄もあって、活気あふれた店内は田舎の親戚宅を訪ねたような温かな雰囲気。座敷の30席は足の不自由な方にはテーブルと椅子に変更できるなど、バリアフリーにも対応しています。また、子ども連れのお客さまや辛味が苦手な方には、辛くないつゆを提供しています。

「予約も受け付けているので、『美めぐりふくいを見て』と声をかけていただけると、スムーズに対応できますよ」と、うれしい心遣いをいただきました。

『Home Sweet Home』 敦賀のまちで愛される、素朴で懐かしい洋菓子

Home Sweet Home

味・色・形を組み合わせ、素材の美味しさを引き出す。

敦賀市郊外の閑静な住宅街に佇む『Home Sweet Home』。ショーケースには、イチゴのショートケーキや上質なバターケーキ、季節のオリジナルケーキなどが並び、レモンケーキやフィナンシェ、クッキーなどの多彩な焼き菓子が棚を埋め尽くします。

「『Home Sweet Home』は、家庭で作れる素朴で懐かしいお菓子がほとんど。奇をてらったものではなく、『普通』を大事にしています」とオーナーの大谷亮子さんは語ります。丁寧に焼き上げられた定番のケーキや焼き菓子は、シンプルだからこそ素材や菓子職人の腕の良さが際立ちます。

大谷さんは「『普通』の中にもハッとするようなものがほしい」と、旬にこだわりここにしかない季節限定のケーキを創作。オリジナルレシピの冬期限定「いちごとピスタチオのパイ」は、濃厚なピスタチオクリームやイチゴの酸味、それに負けない重厚なパイ生地のバランスが絶妙で「みんな大好き」とほほ笑みます。

春はイチゴ、夏はスイカやレモンや桃、秋は梨、栗、ブドウ、冬はナッツ、早春にはフキノトウと東浦みかんを使ったケーキも登場。味・色・形を組み合わせ、素材の美味しさを引き出しています。

手から手へ、心を込めたお菓子づくりに向き合って。

「子どもにおやつを作るような気持ちで、お菓子に向き合いたい。『手から手へ』を社是に、大切な人に温かい想いを手渡すように、心を込めてお菓子を作っています」と想いを語る大谷さん。

大谷さんは5年間の保育士を経て、お菓子作りを我流でスタートしました。友人のカフェで置かせてもらったレアチーズケーキが評判を呼び、1987年に自宅で『Home Sweet Home』を開店。1995年、現在の場所に移転します。

その間、藤野真紀子さんや加藤千恵さんの菓子教室に通い家庭菓子を、京都の名店『オ・グルニエ・ドール』でオーナーパティシエを務めた西原金蔵さんのもとでは、お菓子の理論と基礎を学びました。

出場するフランスの伝統菓子『ガレット・デ・ロワ コンテスト』では、5回ファイナリストに選ばれている大谷さん。「折り込み生地とアーモンドクリームだけのシンプルなパイだけに難しい。自分が試されている感じで、1年間のモチベーションを保つお菓子です」と笑顔を見せます。

Home Sweet Home

みんなの『Home』として、新しいアプローチも。

老若男女のお客さまがケーキや焼き菓子を求めに訪れ、カフェコーナーは顔なじみのお客さまで賑う『Home Sweet Home』。「ここはみんなが帰ってくる『Home』。長く通ってくださるお客さまも多く、定番のお菓子はレシピを触らず、これまでの味わいを大事にしています」と語ります。

「男性のお客さまもよく来られます」と言う大谷さん。なかでもローストしたマカダミアナッツをキャラメリゼし、チョコレートをまとわせた『ちょこっとナッツ』は大人気だそう。
「チョコレートを手作業で少しずつ入れていくので、手間や時間はかかりますが、香ばしく甘ったるくなくて、ひとくち頬張ると止まらなくなるお菓子ですね」。そう教えてくれたのは、娘婿のシェフ白波瀬純平さん。

純平さんは、京都や東京のイタリアンなどの経験を生かし、ハンバーガーやキッシュを提供するなど、お菓子に留まらない新しいアプローチを始めています。「数年後には、現在焼き菓子を担当している娘の双葉と純平さんに、お店を継承したいと思っています」と大谷さんは展望します。

親から子へ、変わらぬ美味しさと心温まる絆を渡す。

これまでのあゆみを振り返り、「みんなに育てていただいた」と穏やかに語る大谷さん。北陸新幹線延伸開業で市外や県外のお客さまも増えてきましたが、地元のお客さまとの交流を大切にしています。「小さい頃から来られているお客さまが結婚して家庭を持ち、子どもを連れてケーキを買いに来られることもあるんですよ」と、うれしいエピソードに笑みがこぼれます。

結婚や出産の内祝いなど贈答用にお菓子を求められることも多くなり、新しくオリジナルののし紙を制作しました。「デザインは娘に任せて、おしずさんというイラストレーターの方にお願いしました。模様のひとつひとつに意味があって、お客さまにもすごく喜ばれています」。
親から子へ、変わらぬ美味しさと心温まる絆を手渡し、新しい『Home Sweet Home』へつながっていきます。

AI×旅行『AVA Travel』とのデータ連携を開始しました

AVAトラベル

AVA Travel上でAIによる提案発信を行うことが可能に

AIを活用した旅行情報の提案比較サイト『AVA Travel(アバトラベル)』(運営:AVA Intelligence株式会社)が、2024年3月に控える北陸新幹線福井開業に向けて、福井県のオープンイノベーションプログラム「CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト」の採択企業に選出され、福井県との連携を開始しました。
(※AI×旅行『AVA Travel』が福井県「CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト」に採択

その取り組み第一弾として、福井県観光連盟および「美めぐりふくい」とのデータ連携開発を実施し、『AVA Travel』にて、福井県公式観光サイト「ふくいドットコム」および「美めぐりふくい」の持つ豊富な観光スポットの中から、ユーザーの好みに合わせた個別提案をAI(人工知能)が行えるようになりました!
 
 

■AVA Travel(アバトラベル)について

https://travel.ava-intel.com/

AVA Travel(アバトラベル)は、まだ旅行先が決まっていなくても、旅の条件や目的・好みなどから探せる旅行検索サイト。

観光スポットやホテル・ご当地グルメ・体験・航空券など旅行に必要な情報がここ1つにまとまっており、おすすめ旅行情報を、AI(人工知能)の手も借りながら提案、お届けします。

AVA Travel(アバトラベル)公式LINEでも、AIに旅行相談ができます。

https://lin.ee/Ry3qWuV


福井への旅行情報に、ぜひお役立てください。

『ふく旅カード』 2024年版が発行されました

福井の“映え”スポットを紹介する「ふく旅カード」

北陸新幹線福井・敦賀開業に向けた旅ナカでの情報提供として、2022年春から県内各所への設置がスタートした、福井県観光連盟による『ふく旅カード』企画に、今年から美めぐりふくいが参加させていただけることになりました!

『ふく旅カード』は、福井を訪れた方が「旅ナカ」で県内の観光情報を楽しく入手できるように、インスタフォトコンテストで寄せられた写真を活用し、県内17市町の観光スポット情報がぎゅっと詰まったカードです。福井県内で活躍するインスタグラマーや観光事業者らによるグループ「ふくいインスタlove」のメンバーによる「つぶやき」も掲載しています。

今年度版からは、新たにカード裏面に、各スポットに訪れる際にぜひお立ち寄りいただきたい「おすすめスポット」も掲載。さらに「カード提示特典あり」のスポットでは、カード提示によりお得なサービスを受けることができます。

福井での滞在をより充実させるためのツールとして、ぜひご活用ください。
※カード設置場所、カード掲載のスポットについては下記をご参照ください。各スポットの特典内容については、それぞれのスポット記事をご確認ください。

<ふく旅カード設置場所>

・北陸新幹線県内4駅【芦原温泉駅、福井駅、越前たけふ駅、敦賀駅】
・ハピリン(福井市)
・道の駅 恐竜渓谷かつやま(勝山市)
・レインボーライン(美浜町・若狭町)

カード掲載情報

メインスポットおすすめスポット❶おすすめスポット❷
あわら夢ぐるま公園湯けむり横丁宮谷石切場跡
東尋坊みくに園 ※特典ありS’Amuser サミュゼ
丸岡城鈴廼園 ※特典あり炭魚ほんだ
養浩館庭園大安禅寺BLUE STOCKING
一乗谷朝倉氏遺跡毛谷黒龍神社 ※特典ありヤマギクしょうゆ
大本山永平寺米五 みそ楽 ※特典ありacoya ※特典あり
福井県立恐竜博物館あまごの宿 ※特典あり越前大仏
白山平泉寺COZY COFFEE花月楼
越前大野城モモンガコーヒー山伏岩
越前陶芸村おりょうり京町 萬谷 ※特典あり小柳箪笥店 ※特典あり
西山公園めがねミュージアム土直漆器
岡太神社・大瀧神社柳瀬良三製紙所 ※特典あり御堂 陽願寺
ツリーピクニックアドベンチャーいけだふくいのかずら橋龍双ヶ滝
「北前船主の館 右近家」周辺旧北陸線トンネル群道の駅 南えちぜん山海里
氣比神宮la clarté KAGURA ※特典ありblissful.
レインボーライン山頂公園九十百千(こともち)美浜町レイクセンター(電池推進船)
福井県年縞博物館若狭町観光船レイククルーズ熊川宿
明通寺若狭フィッシャーマンズワーフGOSHOEN
若州一滴文庫野鹿の滝道の駅 うみんぴあ大阪
若狭和田海水浴場青葉山ハーバルビレッジ明鏡洞
※青字のスポット名をタップしてスポット紹介記事をご覧ください。

フォトスポットをめぐるモデルコースをエリア別でご紹介!

福井県観光連盟のサイトでは、これらのフォトスポットを巡るモデルコースをエリア別に紹介しています。
「フォトスポットモデルコース」紹介ページはこちら
福井には写真に収めたくなる素敵なスポットがたくさんあるので、ぜひ福井県を訪れる際には参考にしてみてください。

福井の伝統料理「へしこ」とは? その歴史と魅力、へしこ料理が楽しめるお店、お土産・通販情報などを紹介

福井県若狭地方に伝わる郷土料理「へしこ」は、塩漬けの魚を熟成させた発酵食品。この記事では、地元でもさまざまな料理に登場するほど人気の「へしこ」の魅力や食べ方、「へしこ」が楽しめるおすすめの飲食店やお土産に購入できるスポットなどを紹介します。

一度味わったらくせになる「へしこ」の魅力を、ぜひ福井県で味わってみましょう。

発酵文化が根づく福井県で生まれた伝統料理「へしこ」とは?

「へしこ」は、塩漬けにした魚を米糠に漬け込み1年以上熟成させた発酵食品です。代表的なのは鯖のへしこで、福井県ではお酒のおつまみやおにぎりの具にはじまり、さまざまな料理で楽しまれている福井独自の郷土料理です。

福井県若狭地方の方言で、糠床に「おしこむ」ことを「へしこむ」ということから「へしこ」と呼ばれるようになったと言われています。
福井では、居酒屋さんの定番メニュー的存在で、刺身や炙りでつまんだり、〆のお茶漬けの具としても好まれています。

『福井のへしこ』の歴史と文化 

福井県特有の伝統的な発酵食品である「へしこ」の起源は、若狭湾の豊かな漁場と冬季の厳しい気候にあります。寒さから食品を保存する方法として、サバなどの魚を塩漬けにし、米ぬかで発酵させる技術が生まれました。この保存技術は、地域の食文化を形成し、時を超えて受け継がれてきました。

へしこは、地元住民の生活に深く根ざし、日常の食卓でも重宝されています。長い年月をかけて熟成されたへしこは、その歴史と文化を味わい深い風味に映し出しています。

へしこは健康にいい?

へしこには、豊富なオメガ3脂肪酸、タンパク質、ビタミン類が含まれており、これらの成分が心臓病のリスクの低減や、健康な心臓や脳の機能をサポートする効果に期待できます。また、発酵過程で生まれる乳酸菌は腸内環境を整えるのに役立つと言われています。

『福井のへしこ』の種類

福井の「へしこ」には、さまざまな種類があります。

最も一般的なのはサバのへしこで、塩気と熟成された深い風味が特徴です。他にもイワシやイカ、フグ、ニシンなどのへしこがあり、作り方はほぼ同じ方法ですが、それぞれ独特の味わいを持っています。

へしこのおすすめの食べ方

福井のへしこは、軽く炙って香ばしい風味を楽しむのがおすすめです。また、薄切りにして刺身のようにしても美味しくいただけます。
その他にも楽しみ方は色々あるので、それぞれの食べ方をご紹介します。

【炙って食べる】

一般的なのは、へしこのまわりについている糠を落として適当な大きさに切り、軽く火で炙って食べる方法。
1本まるごとのへしこの場合は、まず半身にして、食べる分だけを切ってから糠を落とします。残りは糠を落とさずに糠がついたままの状態で容器に入れて冷蔵庫で保管しましょう。
へしこはもともと保存食なので、アンチョビのように塩辛い味が特徴です。ご飯のお供やお酒の肴に最適ですよ。

【刺身で食べる】

火を通さずに刺身で食べるのもぜひおすすめです。炙り同様に、まず刺身にする分を水洗いして薄皮をむき、薄くスライスして食べます。

地元福井では、スライスした大根に挟んで食べたり、お酢やレモン汁に少し漬けるなどのアレンジも人気の食べ方です。

余った分はキッチンペーパーなどでしっかり水気をとってから保管しましょう。へしこは地域や種類によって漬け込みが浅いものもありますので、それぞれの賞味期限の表示を確認して美味しく食べてくださいね。

【パスタ・チャーハン・お茶漬け・ふりかけにも】

へしこは他にもさまざまなお料理で楽しめます。お寿司やおにぎりの具はもちろん、細かく刻んでパスタチャーハンピザサラダと幅広いお料理に使えます。

へしこのまわりの糠を捨てずにフライパンで炒めて「へしこふりかけ」を作っておくと、ご飯のお供や、また調味料としてさまざまな料理に使うことができます。
へしこの魚の脂や糠の旨みと塩味がアクセントになり、他の調味料を加えなくてもお料理の味がしまるので、ぜひご自宅で試してみてください。

地元スタッフ厳選!福井でへしこのお土産が買えるお店3選

福井を訪れたら、ぜひお土産に「へしこ」を購入してみてはいかがでしょうか。お酒が好きな方にはもちろん、お酒を飲まない方にもご飯のお供としても楽しめるへしこ。お店では、1本まるごとのものや、切り身になった状態のものも購入できます。へしこのお土産が買えるお店を3つ紹介します。

【越前田村屋】

越前田村屋

越前海岸沿いに本社を構える「越前田村屋」は、福井の海産物を中心としたこだわりの品揃えが定評のお店です。福井駅構内に店舗があるので、出発前の時間がない時、お土産選びに困った時などにも最適。

米糠で漬けたスタンダードなへしこの他に、さらに酒粕で漬けた『吟醸漬け』などもあり、数種類買って食べ比べるのもおすすめです。
へしこ以外にも北陸の美味しいものがずらりと並ぶ店内は、ついあれもこれもと悩むこと間違いなしです。

INFORMATION

越前田村屋
【住所】 福井県福井市中央1-1-25 くるふ福井駅内(地図
【TEL】 0776-27-7001
【アクセス】 JR福井駅コンコース内
【駐車場】 なし
【公式HP】 https://www.rakuten.co.jp/echizengani/

若狭フィッシャーマンズワーフ

フィッシャーマンズワーフ

「蘇洞門めぐり」などの絶景クルージングが楽しめる小浜市の「若狭フィッシャーマンズワーフ」。こちらの館内に併設されているお土産ショップにて、「へしこ」を買うことができます。

「へしこ」発祥の地でもある若狭地区ならでは、若狭エリアで生産された「へしこ」の品揃えも充実しており、中には「蘇洞門めぐり」の船員さんが作るへしこもあるのだそう。「へしこ」は生産者によって微妙に味わいも異なるので、食べ比べてお気に入りを見つけたり、お料理や食べ方によって使い分けてみるのもおすすめです。

INFORMATION

若狭フィッシャーマンズワーフ
【住所】 福井県小浜市川崎1-3-2(地図
【TEL】 0770-52-3111
【アクセス】 小浜ICより車で約20分/JR小浜駅よりタクシーで約5分
【駐車場】 あり(150台)
【公式HP】 https://www.wakasa-fishermans.com/

あわら温泉各旅館

福井県を代表する温泉地「あわら温泉」の旅館の女将さんたちが、自ら酒米作りから仕込み作業までを行っていることでも知られるオリジナルの日本酒、純米吟醸酒「女将」

2023年秋に、その酒粕を使用して漬けたへしこ「おかみのまろやかへしこ」が商品化されました。酒粕に漬けることで塩分が半分ほどに抑えられ、まろやかな口当たりのへしこです。

こちらのへしこはあわら温泉の各旅館にて販売されています。(※一部取扱いがない旅館もあります。「おかみのまろやかへしこ」の販売については各旅館へお問合せください

福井駅周辺でへしこが楽しめるお店7選

福井駅周辺で、「へしこ」を美味しく楽しめる人気のお店を7つ紹介します。福井駅周辺に宿泊予定の方や、電車に乗る前にへしこを楽しみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

【らでん】

らでん 越前がに

JR福井駅西口の真ん前にある「らでん」は、魚問屋『越前田村屋』が手掛ける料理屋。越前がにをはじめとする日本海の旬を駅チカで味わえます。こちらでは、「越前田村屋」のへしこを、「おにぎり」「お茶漬け」「刺身」「あぶり」で楽しめます。また、酒粕に漬けた「吟醸へしこ」も味わうことができます。こちらで食べたへしこは、福井駅構内の「越前田村屋」で購入することができます。

INFORMATION

らでん
【住所】 福井県福井市中央1丁目2番1号 ハピリン1階(地図
【TEL】 0776-50-2901
【営業時間】 11:00〜13:30L.O.  17:00〜20:30L.O.
【定休日】 1月〜10月:水曜日 11月〜12月:不定休
【アクセス】 JR福井駅西口前
【駐車場】 なし
【HP】 http://www.fukui-raden.jp/

【旬香酒燈 煙や】

旬香酒燈 煙や

JR福井駅から歩いてすぐの「旬香酒燈 煙や」は、越前漁港から直送される新鮮な魚介や福井の旬の味を楽しめるとあって、地元でも人気のお店です。
こちらのお店では「炙り」または「刺身」からお好みを選んで「へしこ」を楽しむことができます。日本酒のラインナップも豊富なので、美味しいお酒とともにゆっくり福井の味を楽しんでみては。

INFORMATION

旬香酒燈 煙や
【住所】 福井県福井市大手2-7-23(地図
【TEL】 0776-25-0088
【営業時間】17:00〜24:00
【定休日】日曜日
【アクセス】 JR福井駅より徒歩約2分
【駐車場】 なし
【公式HP】 https://kemuriya.gorp.jp

旬味 泰平

泰平

地元でも人気の高い「旬味 泰平」は、気軽に福井の美味しいものがたべられると定評のある日本料理店です。福井駅から徒歩約10分「浜町」と呼ばれる落ち着いたエリアにあり、趣のある古民家風の店内は、常時地元民や観光客で賑わいます。こちらのお店では「へしこ」単品の他に「へしこ茶漬け」も食べることができます。

INFORMATION

旬味 泰平
【住所】 福井県福井市中央3-14-11(地図
【TEL】 0776-25-4686
【営業時間】11:30~13:30 / 18:00~21:30(L.O21:00)
【定休日】日曜、祝日
【アクセス】 JR福井駅より徒歩約10分
【駐車場】 あり(4台) ※周辺にコインパーキングもあり

紋や

紋や

地のものを中心に、食材だけでなく器にいたるまで福井産にこだわる日本料理のお店「紋や」。“天然もの”だけを扱うお魚は地元の漁師から直接仕入れています。福井の美味しい食材をこだわりの「おだし」で引き立たせた和の料理に定評あり。
こちらでは「へしこ鯖焼き」「へしこ鯖刺身」がいただけます。こちらの「へしこ鯖刺身」は、甘酢で塩抜きしてから刺身にしたものを提供。さっぱりとした口当たりが楽しめます。

INFORMATION

紋や
【住所】 福井県福井市中央3丁目4-6 1 F(地図
【TEL】 0776-23-0040
【営業時間】 18:00〜24:00
【定休日】 日曜(月曜祝日の場合は営業、連休の場合は最終日が休日)
【アクセス】 JR福井駅より徒歩約10分
【駐車場】 なし(周辺にコインパーキングあり)

【割烹青とも】

青とも

福井の夜の繁華街“片町”にある「割烹青とも」。京都で修行を重ねた店主による工夫を凝らした美味しいお料理が楽しめる、大人の隠れ家的なカウンター割烹です。コース料理以外にアラカルトでも、お客さまのお好みに合わせた季節のお料理が人気のお店。

こちらのお店では「炙り」や「刺身」でへしこを楽しめます。「お茶漬け」で食べたいという方にも対応してくれるので、地元民らしく〆に「へしこ茶漬け」を楽しむのもあり。

INFORMATION

割烹青とも
【住所】 福井県福井市順化2−19−12 森ビル2階(地図
【TEL】0776-65-0000
【営業時間】18:00-21:45 (LO 21:15) ※最終入店 19:30
【定休日】日曜・祝日
【アクセス】 JR福井駅より徒歩約10分
【駐車場】 なし(周辺にコインパーキングあり)

【福井割烹 望月

割烹 望月

季節の鮮菜を追求し料理長自ら山菜採りや海釣りへ出かけることもあるという「福井割烹 望月(ぼうげつ)」。越前和紙の壁紙や福井杉のカウンターなど落ち着いた空間で、職人の技が光る福井の旬のお料理がいただけます。
こちらのお店では「炙り」「刺身」から選んでへしこを楽しめます。また、へしこのお茶漬けも食べられます。

IMFORMATION

福井割烹 望月(ぼうげつ)
【住所】 福井県福井市春山2丁目4-4 タカシマビル1F(地図
【Tel】 0776-28-0028
【営業時間】 18:00〜22:00
【定休日】 日曜日・祝日(月曜祝日の場合は日曜営業)
【アクセス】 JR福井駅より徒歩約20分 路線バスで約10分
【駐車場】 なし (周辺にコインパーキングあり)
【公式HP】 https://bougetsu.biz/

和食ダイニング 柳月亭

柳月亭

数多くの飲食店が集まる福井を代表する繁華街「片町」にある「柳月亭」は、老舗料亭「やなぎ町」の系列店として「やなぎ町」から受け継がれた伝統の味を、全室個室のゆったりとしたプライベート空間で堪能できるお店。越前漁港から直接届く新鮮なお魚をはじめ、福井の旬の味を楽しめるお店です。
こちらでは「刺身」「あぶり」の両方でへしこを楽しむことができます。

INFORMATION

和食ダイニング 柳月亭
【住所】 福井県福井市順化2-6-14(地図
【TEL】 0776-21-8820
【営業時間】 17:00 〜 22:00(L.O. 21:00) ※変更の場合あり
【定休日】 日曜・祝日(ご予約に応じて営業)
【アクセス】 福井駅より徒歩約10分
【駐車場】 なし(周辺にコインパーキングあり)
【公式HP】 https://www.yanagimachi.biz/ryugetsutei/

へしこのアレンジ料理が楽しめるお店3選

「へしこ」はさまざまな料理で楽しめる食材でもあります。シンプルに定番の「炙り」や「刺身」で食すのも美味しいですが、それ以外の食べ方で「へしこ」を楽しめるお店を紹介します。

【バードランド】

坂井市三国の住宅街にあり、県内外からピッツァ好きが足繁く通う「バードランド」は、本格的なナポリピッツァがいただける人気のお店です。生地はもちろんのこと、チーズやトマトなど全てこだわりの材料を使用したピッツァは、定番から季節メニューまでどれも魅力的。

「へしこ」をトッピングした「へしこピッツァ」は、モッツァレラチーズとの相性も抜群。へしこの塩味と旨味のアクセントがなんともくせになる人気メニューです。また、2023年から、地元酒造「黒龍酒造」の酒粕を練り込んだ、冷凍酒粕ピッツァの販売をスタート。数種類あるなかでも特におすすめは「へしこ」とのこと。自宅でも楽しめるこちらの「冷凍酒粕ピッツァ」は、店頭でもオンラインでも購入が可能です。

INFORMATION

バードランド
【営業時間】 11:00~15:00 / 17:00〜21:00(土日祝17:30から)
【定休日】 月曜、木曜不定休
【住所】 福井県坂井市三国町緑ヶ丘4-19-21(地図
【アクセス】 JR芦原温泉駅より車で約15分 / 金津ICより車で約20分
【駐車場】 あり(16台)
【TEL】 0776-82-5778
【公式HP】 https://www.birdland1989.com/

【Pasta & Wine 1803】

Pasta&wine 1803

あわら温泉街の一角にある隠れ家的ワインバー「Pasta & Wine 1803」。美味しいパスタとワインを楽しめるとあり、地元でも人気のお店です。

こちらのお店では、「あわら温泉女将の会」によるオリジナル商品「おかみのまろやかへしこ」を使用した「へしこスパゲティ」が食べられます。地酒の酒粕を使用したまろやかな風味ならではの味わいを、人気店の絶品パスタで。ワインとの相性も抜群です。

INFORMATION

Pasta & Wine 1803
【住所】 福井県あわら市温泉5-1803(地図
【TEL】 0776-50-6504
【営業時間】 18:00~25:00(金・土曜27:00)
【定休日】 月曜、火曜
【アクセス】 えちぜん鉄道「あわら湯のまち駅」より徒歩約10分 
【駐車場】 あり(2台)
【公式HP】 https://www.pastawine1803.com/

【猿の盃】

平日でも地元客で賑わう福井片町の「猿の盃」。こちらのお店では、定番の「へしこ(あぶり・刺身)」「へしこ茶漬け」以外に、「へしこ寿司」を提供しています。少し甘味のあるまろやかな風味のへしこを使用したお寿司は、人気メニューの1つです。いつ訪れても福井の旬を堪能できる人気店で、自慢の「へしこ」料理をどうぞ。

INFORMATION

猿の盃
【住所】 福井県福井市順化2-21-1(地図
【TEL】 0776-29-7205
【営業時間】 17:30~12:00
【定休日】 日曜(月曜が祝日の場合は営業)
【アクセス】 JR福井駅より徒歩約15分/タクシーで約5分
【駐車場】 なし ※周辺駐車場をご利用ください

福井のへしこを購入できるおすすめ通販サイト2選

福井で食べた「へしこ」を自宅に帰ってからもまた楽しみたいという方におすすめな、福井の「へしこ」が買えるおすすめの通販サイトを紹介します。

越前田村屋

JR福井駅の「くるふ福井駅」内に店舗がある「越前田村屋」のオンラインショップ。こだわりの素材で作られた越前田村屋の「へしこ」を、1本ものや半身、切り身などから選んで注文できます。贈答用に「2本セット」などまとめ買いにもおすすめ。
こちらのお店では、「へしこ」だけでなく、「越前がに」はもちろん、「焼き鯖寿し」や「塩雲丹」など福井の海産物を豊富に取り揃えています。

越前田村屋オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/echizengani/

【ふくい食の國291】

福井県内各地から厳選した産品の販売や食事メニューを提供している、東京銀座の福井県アンテナショップ「ふくい食の國291」のオンラインショップです。こちらの実店舗でもへしこを買うことができますが、オンラインショップでも購入が可能です。福井で出会った美味しいものをリピートされたい方にもおすすめです。

ふくい食の國291オンラインストア:https://onlinestore.fukui291.jp

自慢のへしこ料理が楽しめる宿3選

宿泊先のお宿のお食事で「へしこ」を味わってみたいという方向けに、泊まりながら「へしこ」を味わえるお宿を3つ紹介します。

【みくに隠居処】

みくに隠居処

東尋坊の近く、三国サンセットビーチ沿いにある「みくに隠居処」は、とれたての新鮮な海の幸が楽しめる大人の隠れ家的なお宿。こちらのお宿では、自家製のへしこを「炙り」や「刺身」で楽しめます。レストランのみの利用でも宿泊の際にもご注文できます。

INFORMATION

みくに隠居処
【住所】 福井県坂井市三国町宿3-7-22(地図
【TEL】 0776-82-8558
【アクセス】 JR芦原温泉駅より京福バス「97:東尋坊線」で「米ヶ脇」下車(約40分)/タクシーで約20分、金津ICより車で約25分
【駐車場】 あり(9台)※周辺に駐車場あり
【営業時間】ランチ 11:00~14:00(L.O. 13:30)/ ディナー 17:30~21:00(L.O. 20:30)
【定休日】毎週水曜日・木曜日
【公式HP】 https://inkyojo.jp

【敦賀さざなみリゾートちょうべい】

敦賀さざなみリゾートちょうべい

北陸新幹線の終着駅となるJR敦賀駅からほど近い、敦賀湾の眺望が自慢のお宿「敦賀さざなみリゾートちょうべい」。日本海の美しい絶景だけでなく、敦賀の新鮮な海の幸や発酵食にこだわった「発酵食ご膳」などの美味しい食事も人気の理由です。
こちらのお宿で、女将さんがライフワークにしているというお手製のへしこが食べることができます。こちらの自家製へしこはお土産に購入もできます

INFORMATION

敦賀さざなみリゾートちょうべい
【住所】 福井県敦賀市名子14−43−3(地図
【TEL】 0770-23-7818
【アクセス】 敦賀ICから車で約15分 / JR敦賀駅からバスで約20分(敦賀市コミュニティバス「常宮線」で「名子」バス停下車・徒歩約1分)
【駐車場】 あり(約50台)
【公式HP】 https://choubei.jp/

【海のオーベルジュ志積】

志積

「海のオーベルジュ志積」は、若狭湾に面する「内外海(うちとみ)」という漁村にある歴史ある民宿をリノベーションした、ゆたかな自然と漁村ならではのこだわりのお料理を楽しめる静かな海のお宿。こちらのお宿では、朝食時に、内外海地区内で作られたへしこを炭火焼きで提供しています。土鍋で炊いたご飯のお供に、ぜひ楽しんでみては。

INFORMATION

海のオーベルジュ志積
【住所】 福井県小浜市志積15-6(地図
【TEL】 0770-54-3431(10:00-18:00)
【アクセス】 「小浜IC」から車で約15分 / JR小浜駅からタクシーで約15分
【駐車場】 あり(約15台)
【公式HP】 https://www.shitsumi.com/

まとめ

豊かな食文化に恵まれた福井県の伝統料理「へしこ」は、味わい深いグルメな一品として地元でも人気の料理です。近年注目されている発酵食品でもある「へしこ」の魅力を、ぜひ福井県で体験してみてくださいね。



『寿し島川』 小浜港直送!寿司と料理で花開く若狭湾の恵み

天皇の食も支えた、御食国の豊かな海の幸。

古代~平安時代にかけて、皇室や朝廷に海産物を中心とした食物を納めていたと伝わる御食国(みけつくに)の一つ、若狭おばま。現在の小浜市にあたり、豊富な魚介類に恵まれ続けているまちです。

そんな小浜市で「本当に美味しいお寿司を食べたいならここ!」と言われているのが「寿し島川」。2021年の改装をきっかけに、前身である「若狭 鮨富」から「島川」として新しく生まれ変わり、「鮨富」の名はテイクアウト部門に残しました。

「若狭の漁師さんは船が小さい方が多いですが、魚種は豊富ですね。毎日少しずつ違う魚に巡りあえて、半月から一ヶ月もすれば全く違うメニューをご提供できるのは小浜ならではの面白さだと思います」とは、2代目の島川陽平さん。若狭湾で獲れた天然物にこだわり、その美味しさをストレートに伝えることを心がけています。

鯖街道起点のまちで食したいのは、やっぱり鯖。

春は小鯛や春鯖、夏は貝類や車エビ、秋はガスエビやカマス、冬は蟹やアカムツ…… 若狭湾の恵みは枚挙にいとまがありません。「こんなのも福井で獲れるの!?」という魚に出合えることもあり、その驚きを求めて県外から熱心に通うファンも多いのだそう。「マグロやアカウニ、鮭、戻りガツオ、アンコウなども揚がるんですよ。出合えた方はラッキーです」と島川さんは笑います。

そんな粒ぞろいのメニューの中、根強い人気を誇っているのが鯖寿司です。目の前で高温の炭で皮目を焼いて仕上げられる鯖寿司は、口に入れた瞬間の香りが桁違い。そして炭の温度で溶け出した鯖の脂と絶妙な酢加減は、まさに“口福”。職人技の妙をご堪能ください。

地魚と職人技の競演 時々 予想外の出合い。

昼夜それぞれ2種類ずつ用意されているコースの中で、ここでしか食べられないと人気なのが「若狭グジの変わり寿司」。シャリを挟んだ若狭グジ(アマダイ)を揚げた変わり寿司は、ふんわり柔らかい身とカリっと香ばしいうろこのハーモニーが秀逸なスペシャリテ。グジのようにうろこを楽しめる魚は少ないので、足をお運びの際はぜひご賞味を。(「若狭グジの変わり寿司」が含まれないコースもありますのでご注意ください)

お寿司やお造りはもちろん、揚げ物や炭火焼きに至るまでアラカルトが充実しているのも嬉しい限り。「コースにプラスしたい」「好きなものだけを楽しみたい」など、自分のスタイルに合わせて注文しましょう。

夏季を除きますが、予約にてテイクアウトできるメニューもあります。鯖寿司や小鯛の棒寿司、季節のちらし寿司など若狭路のお土産にもぴったりな逸品揃いで、大切な方への手土産にも喜ばれること間違いなしです。

食べることは労わること。優しい食を心と体へ。

島川さんが目指しているのは、体にスッと馴染む“優しい食”。「最近、“本来食べるって体に優しいことだよね”と思うことがあり、お米や野菜などの食材や各種調味料はなるべく有機のものを使うようになりました。胃への負担が少ないので軽く食べ進められて、最初は“コースなんて食べきれるかな……”と不安そうだった人も笑顔で完食してくださることが多いですね」と嬉しそうです。

日によって味わいが異なるのは、毎日仕入れる地のものをシンプルな調理法で提供するからこそ。カウンター越しのご主人との会話も楽しみながら、至福のひと時をお過ごしください。

『松岡軒 本店』 銘菓「羽二重餅」を、とことん楽しむ和カフェ

福井銘菓『羽二重餅』の老舗が守る本物の味わい。

創業明治30年、福井の銘菓『羽二重餅』発祥の老舗 松岡軒。その本店がカフェを併設し、2023年にリニューアルオープンしました。コンセプトは、「羽二重餅で、あなたは福井と出会う」。そこに込められた想いを、店主の淡島智子さんはこう語ります。

「今はいろんな種類の『羽二重餅』がありますが、元祖は当社。無添加で餅米の甘さがほんのり広がる絹のような食感をカフェで味わっていただくことで、本当の『羽二重餅』がどういうものか再認識していただけたらと思っています」。

「羽二重」とは、しなやかで手触りの良い上質な絹布のことを意味します。かつて福井の名産品であった羽二重絹織物の質感を和菓子で表現しようと創業者が編み出したのが『羽二重餅』なのだそう。今では福井を代表するお菓子として、全国的に知られるようになりました。

松岡軒の『羽二重餅』の材料は、餅米、砂糖、水飴のみ。添加物は一切使わず、創業者が紡ぎ出した配合を守り抜き、ひらひらと風に揺れる絹布のようなしなやかさに仕上げています。

『羽二重餅』と一緒に美味しさを閉じ込めた和スイーツ。

カフェスペースでは、そんな『羽二重餅』を多彩に味わえるデザートが楽しめます。『羽二重餅と季節の和菓子』では、春は桜餅、夏は手かき氷、秋はモンブラン風どら焼き、冬は特製ぜんざいをしゃぶしゃぶ風にいただく羽二重ぜんざいなど、味も見た目も特別な和菓子が羽二重餅と一緒に登場します。

なかでも、「手かき氷」は明治時代から代々伝わる特製カンナを使って手作業で削る、松岡軒ならではの夏の風物詩メニュー。粒が大きくガリガリザクザクとした歯ごたえのある食感が大人気で、注文を受けてから一腕ずつ丁寧に削るため、夏場は手かき氷のみの提供となるのだとか。ひんやりするりとほどけていく氷の上で冷やされた『羽二重餅』とあいまって、口の中になくなった瞬間から次のひとくちが恋しくなります。

夏を除く通年メニューには、マスカルポーネと香り高い宇治抹茶、『羽二重餅』を積み上げた「抹茶パフェ」が。『羽二重餅』が風味と食感に変化と奥行きを与え、和スイーツの可能性を広げています。

『羽二重餅』を通して、福井を味わい、出会い、旅をする。

上質な雰囲気を醸し出すカフェの格子は、実は絹織物を模したもの。「縦2本、横1本で織る羽二重絹織物と同じ構造を、木で表現しているんですよ」と淡島店長。メニューには福井の伝統的工芸品の越前和紙を使い、越前焼や越前漆器などの作品を店内で展示・販売しています。

「県外のお客さまが福井の伝統工芸産地などを観光しようと思われても、距離が離れていてなかなかすべては回れない。いろんな作家さんと出会っていただけるよう、時には展示している作品のご説明をするなど、こちらの空間がひとつのご参考になればと思っています」。

JR福井駅から歩いて来られるお客さまも少なくないそうで、「このあたりはかつて料亭で栄えた雰囲気のある浜町が近く、『日本さくら名所100選』に選ばれた桜並木の堤防もあり、ゆっくり周辺を散策していただけたら」とほほ笑みます。

北陸新幹線延伸開業で新旧さまざまな福井土産があふれる中、創業当時から変わらない素朴でやさしい味を守り続ける松岡軒。多彩な和スイーツでその唯一無二の味わいを満喫した後、帰りに『羽二重餅』を購入していかれるお客さまも多いといいます。「これから県外からのお客さまが多くなる中で、良いものを提供するということは変わらず心掛けていきたいですね」。

『らでん』 越前港直送、本当に美味しい越前がにを知る

福井市の中心で、至福の越前がにを食す。

JR福井駅西口の真ん前で、日本海の旬の幸が味わえる『らでん』。ここは冬の味覚の王様 越前がにや四季折々の魚介類の卸売りを行う魚問屋『越前田村屋』が手掛ける料理屋です。

『らでん』がこだわる越前がには、多くの漁船で賑わう越前港で水揚げされたもの。暖流と寒流が交わる豊かな漁場で獲る日帰り漁のかには、他港より味も姿も上質でとびきり新鮮です。

かにの状態により30段階以上に選別された競り市で、長年経験を積んだかに職人が、甲羅が硬くぎっしり身の詰まった良質な越前がにを厳選。
その時々の大きさや状態に合わせて塩加減や茹で時間を調整し、越前がにの美味しさを最大限に引き出した茹でたての越前がにを提供しています。

「〝かに観十年、かに炊き一生〟という言葉があって、かには目利きができるまで10年かかり、満足に炊き上げるには一生かかるというほど難しいもの。本当に経験がないとできないんです」と語る店長の牧野裕子さん。

茹でたて熱々の越前がに、かに刺し、焼きがに、甲羅焼きに、雌のセイコガニが1杯ついたフルコースは至福の美味しさ。貴重な雄のズワイガニの最上級ブランド『極』から、毎年大人気の『セイコ丼御膳』ランチ(11月〜12月のみ提供)まで、予算や好みに合わせて越前がにを満喫できます。

「市の中心部で、これだけ新鮮な質と量をお出しできるのはここだけ」と胸を張る牧野店長。毎年11月のかに漁解禁後は、県内外から越前がにの食通がこぞって訪れます。

職人のセンスで、旬の魚を一番美味しく提供。

生簀を設けた店内には、越前がにはもちろん年間通して毎日水揚げされる季節の魚介類が並びます。「毎年毎月、その時の旬のお魚をご堪能いただけます」と牧野店長。

切れ味鋭い越前打刃物の包丁を使い、職人の経験と勘で魚種や状態にあった捌き方や調理を施し、一番美味しく味わえる献立に仕上げているのだそう。「お造り、焼く、煮る、揚げる。活きのいいお魚をどうお出しするかは、やっぱり職人さんの微妙なセンスにかかってますね」。

「駅から歩いて行ける越前海岸」ともいえる『らでん』は、福井ならではの美味しい魚の宝庫です。
ぷりぷりでとろりとまろやか、お腹に青い粒状の子を付けた特別な『甘えび』。浜風で一晩干すことで魚のうま味を凝縮した、のどぐろや越前かれいの『一汐干し』。越前若狭に古くから伝わる、米ぬかで漬けた自家製の『鯖のへしこ』など。
獲れたて新鮮な美味しさから、先人たちの知恵が詰まった発酵食まで、魚の醍醐味を満喫できます。

「献立はお魚が中心にはなりますが、和牛ステーキなどのお肉料理や、福井産の季節のお野菜も取り揃えています。お客さまのお好みで楽しんでいただけたら」とほほ笑みます。

いつでも帰ってきたくなる、故郷のような場所。

JA福井駅の正面に位置する『らでん』には、県外の観光客をはじめ、帰省した地元客、ビジネスでのおもてなしなど、老若男女さまざまな人が訪れます。そうしたお客さまをお出迎えする店内は、越前和紙の壁紙や今は採掘されていない笏谷石などを用い、「いつでも帰ってきたくなるような場所」として故郷 福井を感じさせるものになっています。

「店構えからか少し敷居が高いと思われる方もいらっしゃるのですが、1回来ていただくと『そんなことないね』と笑顔で帰られます。県内外のリピーターの方も多く、最近は海外からのお客さまも増えましたね」と牧野店長。

そもそも「らでん」の名称は、「福井に暮らす人、旅する人をほっとさせるおもてなしでお迎えし、真心込めたお料理とサービスの中に、さりげなく輝きを放つお店でありたい」という願いに由来します。

仲間と集い、まるで魚河岸に来たかのような新鮮な魚に舌鼓を打つ。落ち着いたカウンターで、職人の技を眺めながらしっぽり日本酒を味わう。個室で、久しぶりに揃った家族とワイワイ美味しいものをいただく。どのシーンも、日本海の恵みと、それを引き立てる匠の技、心遣いに満ちたサービスが息づき、光の加減で多彩にきらめく宝石「螺鈿」のような、やさしく忘れられない輝きを放っています。

『やすたけ』石臼挽きの福井県産玄そばの風味、十割そば

風味が強くて香りが高い、在来種の十割そばをいただく。

知る人ぞ知るそば処、福井。昔から地域に根づく在来種のそばを、今も各地で大切に栽培しています。『やすたけ』はそんな福井県産在来種の玄そばを、産地別に4〜5種類厳選。摩擦の熱で風味が飛ばないよう店の石臼で挽き、そば職人の技で十割そばに仕上げています。

「福井のそばは、品種改良をしていない日本屈指の在来種。昔ながらの玄そばは、すごく風味が強くて、香りも高いんです。それを十割そばでお出ししているので、本当に福井の味をそのままお召し上がりいただけると思っています」と、こだわりを語るマネージャーの友崎さん。

その日のそばの状態や気温を見て、石臼の挽き方を調整するという『やすたけ』のそば。太打ちと細打ちの2種類あり、「おろしそばを楽しまれる方は太打ちが主流で、ざるそばなどは香りが強く出るので細打ちの方がいいかもしれません。お客さまからよくおすすめを聞かれるのですが、基本的にはそれぞれの好みなので、お好きな方を選んでいただけたら」とほほ笑みます。

「季節のおそば」※季節限定メニュー

シンプルで奥深い十割そばを、季節の恵みが彩って。

天ぷらや焼もの、煮もの、和えものなど、素材そのものの味わいを引き立てる料理も魅力です。福井の食材を中心に、全国の山海里から届く季節の恵みを取り揃え、シンプルで奥深い十割そばを彩ります。

天ぷらは「温かいものは温かいうちに」という先代の教えを守り、注文後に揚げる「都度揚げ」を厳守。揚げたてぷりぷりの天然海老をほおばれば、旨さと香りが口中に広がります。

牡蠣、蛤、桜エビと白ネギのかき揚げ、とうもろこし、秋きのこなど、旬の天ぷらを合わせた「季節のおそば」は人気の定番メニュー。「シーズンごとに食べに来られる方も多いんですよ」と友嵜さん。

いろんな美味しさを少しずつ楽しみたい、そんなわがままな願いを叶えてくれる「おもてなし膳」は女性におすすめ。サラダやデザートも付いて、多彩なご馳走を贅沢にいただけます。天ぷらや肴をアテに、日本酒をキュッと飲み、十割そばで締める粋な江戸スタイルも『やすたけ』ならではです。そばにあう日本酒は地元の酒蔵を中心に取り揃え、飲み比べができるメニューもあります。

福井の、全国の、海外のそば好きが集う、至福のひととき。

和の室礼が落ち着いた雰囲気を醸す店内は、カウンターやテーブル席、大勢でくつろげる個室など、約50席をご用意。県内はもちろん、県外から来られるお客さまも多く、「近頃は、海外からいらっしゃるお客さまも増えました」と友崎さん。

そば好きに愛されるお店らしく、お客さまの年齢層は広く、まさに老若男女。若い世代も年配の方も、女性も男性も、おひとりさまからグループまで、それぞれに好きなそばを味わっていかれるのだとか。なかには、「孫に教えてもらって」と暖簾をくぐられるご高齢のお客さまもいるそうです。

「どんな方も楽しんでいただけるように」と、心を尽くした『やすたけ』のおもてなし。放置竹林の竹を使ったエコマーク認定の竹箸は、先が細くてそばが掴みやすく、「持ってかえりたいと言われるお客さまもいらっしゃるんですよ」と好評です。

そば本来の味を満喫し、季節の料理を囲んで話が弾む。大切な人を誘いたくなる、至福のひとときが待っています。

『SKIJAM勝山』 大自然の中でエネルギーチャージ!

西日本最大級!初級者から上級者まで、みんなが楽しい。

福井県内はもとより、関西圏から足しげく通うファンも多い『SKIJAM勝山』。毎冬約20万人が訪れる、西日本最大級のゲレンデです。

その魅力は、何と言っても豊富なコース。イリュージョン、ファンタジー、バラエティーの3つに分かれたサイトには合計15ものコースが用意されています。県内でも珍しい、森の中を滑り降りる「ツリーランコース」は、大自然の美しさと地形の面白さをダイレクトに感じられるとあって、フリーライドを楽しみたい上級者に人気が高いコースとなっています。

また、最長滑走距離5,800mは日本有数のロングラン。良質な雪と変わりゆく景色が楽しめ、滑走後には得も言われぬ充足感に満たされること間違いなしです。特に、勝山市街を一望できるバラエティーサイトからの眺めは必見。すっきり晴れた日も美しいですが、雲海に包まれた幻想的な大パノラマもここでしか見られない絶景です。

「でも一式揃えるのは……」という方もご安心を。SKIJAM勝山では、スキーorスノーボードセット+ウェア上下+グローブやゴーグルなどの小物+リフト1日券がセットになった「手ぶ楽パック」が用意されています。ウェアは600着以上から選べるので、お気に入りの一着を見つけて雪山に繰り出しましょう!

またゲレンデに併設されたショップでは、トップブランドのギアやアクセサリーの取り扱いも。一目惚れした最新モデルを身につけて早速ゲレンデへ……も叶う最高のプレジャーランドです

遊び疲れた心と体の充電スポット。

ゲレンデから直行できる「ホテル ハーヴェスト スキージャム勝山」は、県外からのゲストや「いつもとは違った時間を過ごしたい」という県内からのゲストに愛されている本格リゾートホテル。人気の理由は、日帰りでも楽しめるレストランや温泉にあります。

イタリアンレストラン「伊炉里」は、本格石窯で焼きあげる自慢のピザが名物。直径30cmものボリュームがあり、テイクアウトも可能です。他にも窯焼きアップルパイなどの特製スイーツもあり、甘く幸せなひと時が味わえると好評です。

また、良質な天然温泉が楽しめる「ささゆり」の露天風呂は外せません。晴れた日には美しい夕日を眺めることもできます。ジャグシーや寝湯、サウナなどのクア施設も充実していますので、日頃の疲れも一緒に洗い流しましょう。

伊炉里やささゆりを含む「ホテル ハーヴェスト スキージャム勝山」は、冬だけでなく通年で気軽に利用できるというのも嬉しいポイント。勝山散策がてらに立ち寄るのもおすすめです。

実は、グリーンシーズンにも楽しみがいっぱい。

冬のイメージが強い『SKIJAM勝山』ですが、実はグリーンシーズンにもたくさんのアクティビティが楽しめます。

中でも、大人世代におすすめなのはグラマラスBBQ。贅沢に仕立てられたプライベート空間で、ホテルシェフが厳選した味わいを楽しむワンランク上のBBQは、大人の集まりにもぴったりです。

他にも、高原の風に吹かれながら森の中を散策する「セグウェイ」や、ゲレンデのトップからの雄大な景色を独り占めできる「パラグライダー」、知的好奇心を満たしてくれる「勝山自然塾」など多彩なアクティビティが揃っていますので、興味やシーンに合わせて夏のゲレンデを満喫しましょう。

いつもとは違う景色の中、ほんの少し日常を離れて、心と体に新鮮な空気を送り込むひと時をぜひ。

緩やかな時間の中で自分のリズムを整える『暮らしの複合施設 hibi』

いつの時代も、ここは人の集う場所。

緑に囲まれた空間で穏やかに過ごしながら、自分のリズムを取り戻してほしいと作られた「暮らしの複合施設 hibi」。海側に注目が集まりがちなおおい町に誕生した、山側の憩いスポットです。

代表の岸崎さんが目指したのは、“丁寧”で“美しい”時間を過ごす場所。ここでは忙しい毎日を少し休憩して、ランチやカフェ、こだわりのハンドメイド雑貨、よもぎ蒸し、ワークショップなどを楽しみ、心身をリフレッシュさせることができます。

岸崎さんも「心を潤す1日をここで過ごしてもらえたら最高だな、という思いでコンテンツを考えています。ここを目的地として来ていただいて、丸一日かけて楽しんでいただければ」と顔をほころばせます。

店舗は、おおい町史にも載っている石山城主・武藤家の築230年の住宅を移築・リノベーションしたもの。梁や柱などそこかしこに残る部材が、武藤家がこの地区にとってどんな存在であったかを雄弁に物語っています。

「おおい町史には、西郷隆盛の弟が50人ほどの政府高官を引き連れて猪撃ちや鹿撃ちに遊びに来たという記録も残っています。豪農だったこの家にはたくさんの人が集まって賑やかだったと思うので、新しく生まれ変わってもまたそういう場所にできれば」。グロッサリーのディスプレイボックスや棚など各所に散りばめられた往時の面影を探すのも、なんだか歴史を見届けているようで、心がときめくひと時です。

たまには、時の流れを忘れて舌鼓。

レストランスペースは、壁一面大きく取られた窓から見えるのどかな風景が印象的で、刻一刻と表情を変える空を見ているだけで心が穏やかになるのを感じます。
ランチは、地元おおい町の旬の食材を中心とした創作フレンチのコース。福井市のフランス料理店「L’aisance(レゾンス)」の吉川シェフが監修しており、食事からも丁寧さと美しさを感じ取ることができます。

「おおい町の食材が新鮮で美味しいのは“当たり前”。だからこそ、わざわざここに足を運んでいただいた方に“この食材ってこんな食べ方もあるの!”という発見を提供したい」との思いを込めた料理は、盛り付けから香り、味わい、食感に至るまで五感で楽しめるよう仕上げられています。へしこのソースや若狭地方産のお酢のジュレなど、所々に驚きが隠されており、ローカルガストロノミーを学んだ臼井シェフの今後の手腕にも期待が高まります。

カフェでは、コーヒーなどと一緒にお好きな自家製パイをどうぞ。ショーケースに並んだ、スイーツ系から惣菜系まで揃ったオリジナルパイはテイクアウトもOK。「気になったものをお店で、残りは夜ご飯の一品に」といった使い方もおすすめです。

また様々な設えにも、それぞれの物語が秘められています。機械のない時代に綺麗な角柱に仕上げられた柱、薄い板となりテーブルに生まれ変わった木材、支える役目を家からテーブルに移した礎石など見どころが満載です。なんと、カトラリーレストも“元 礎石”。そこかしこに潜む物語も併せてお楽しみください。

心が上がると、暮らしも上がる。

地域のちょっといいもの発信基地でもあるhibi。入口すぐのグロッサリーコーナーには、組子細工のアクセサリーや無添加のキャンドルなど“丁寧に手作りされたもの”や“暮らしをちょっと豊かにしてくれるもの”がずらりと並んでいます。

2階には女性専用のよもぎ蒸しサロンとレンタルスタジオがあり、よもぎ蒸しでは気になる症状に合わせてよもぎとハーブをブレンドしてくれるとのことなので、気軽に相談してみましょう。ヨガやキャンドル・コスメ製作などのワークショップが開かれるレンタルスタジオは、1時間1,000円とリーズナブルに借りることができ、研修や会議での利用も可能。いつもとは違う雰囲気で、良いアイディアも出やすくなるかもしれません。

今後はマルシェや朝活などのイベントをはじめ、地域と一緒に多様な活動をしたいと考えている岸崎さん。「ここは考え方ひとつで、まだまだ面白い使い方ができると思うんです。県内外を問わず、色んな人が色んな形で交流して、それが相乗効果を生んでおおい町がもっと面白くなれば」。

昔と今が心地よく“循環”する空間で、自分のリズムを整える1日をぜひご堪能ください。

『割烹青とも』 自分好みをいただく、カウンター割烹の醍醐味

お客さまに合わせた、今一番食べたい一品を。

福井市片町にある大人の隠れ家的な、割烹『青とも』。お客さまに合わせてさまざまな工夫や心遣いを凝らした料理を提供するカウンター割烹です。店主の青山智博さんは、京都の調理師学校を卒業後、32歳まで京都で修業を重ねた福井県出身の料理人。帰郷後は、片町の料理屋で福井の味や地域の勉強に努め、2018年に独立しました。

お店づくりで意識したのは、「一番最初に修業した祇園のカウンター割烹」といいます。「いわゆる〝おまかせ料理〟なのですが、そのときのお客さまに合わせ、柔軟に対応して料理をお出していくのが衝撃で、そういうお店をしたいと思いました」と青山さんは振り返ります。

同じ献立でも、お客さまの要望に応えてもらえるのがカウンター割烹の醍醐味。カウンターを挟んで目の前にいる料理人が、その人の好みや食べたい味を汲み取り、今一番食べたい一品が魔法のように出てきます。慣れないお客さまには少し気が引ける印象があるかもしれませんが、青山さんが望むのは「お客さまが美味しいよう、好きに食べてほしい」という一点に尽きます。

「献立にないものもお作りしますし、ご年配の方には食べやすいよう切り方を変えることもあります。お店のこだわりを押し付けられるより、自分の好きなように食べる方がやっぱり美味しいですから」と穏やかに笑います。

旬の素材にこだわり、持ち味を引き出す。

福井の食材を中心に、旬を大切に素材の持ち味を生かした料理を味わえる『青とも』。青山さん自ら地場野菜を求めて各地の産地直売所を巡り、美味しい素材を厳選しています。「福井市芦屋地区で収穫される原木舞茸は、ほとんど天然に近い露地栽培で育てられ、香りが高くぶりぶりと肉厚な食感が堪能できます。地元の越前町はタケノコが有名で、朝掘りのものを刺身でお出しすることもあります」と青山さん。料理に合わせる日本酒も、福井県産の地酒で揃えています。

一方で、醤油は兵庫県、天ぷらには沖縄の塩など、調味料にもこだわりが。季節の魚は、福井はもちろん全国の港で揚がった新鮮なものを仕入れています。「でも、甘鯛や地魚はやっぱり若狭、越前ですね」と青山さん。甘鯛の焼きものに芦屋の原木舞茸、永平寺町産のぎんなん、大根おろしと九条ネギを乗せた一品は、見た目も豪華で、深く豊かな味わいが広がります。

また、夏場は必ず出すという京料理でお馴染の鱧は、生きたまま仕入れ、お店で〆て捌くのだとか。刺身は熟成ではなく、「鮮度の良い、歯応えのあるものを出すようにしています」と、青山さんならではの哲学を語ります。

また行きたくなる、美味しい料理と心遣い。

お客さまと向き合う木づくりのカウンターは、朱塗りの膳が映えるよう考え抜かれたもの。料理の器は、アンティーク好きな青山さんが京都の骨董店などで集めた明治・大正時代の逸品が並びます。「器は、福井県の伝統工芸品であるシンプルな越前焼も使っています。朱塗りの膳も、河和田の越前漆器店で塗り直してもらったんですよ」。

コース料理は、肉料理も含めて5,000円、6,000円、7,000円(税別)の3つから選べます。手間ひまかけた京仕込みの技で、臨機応変に繰り出される好みの味わい。そこに感じる細やかな心遣いに打たれ、「また行きたい」と思うお客さまが馴染みの常連客になるケースも多いそう。おひとりさまだけでなく仲間や家族での来店もあり、カウンター6席と落ち着いた室礼の個室2部屋があっという間に埋まってしまうことも。できれば、電話予約がおすすめです。

「気軽に、ご予約のお電話をいただけたら。その際、お友達となのかご家族でなのかをお伝えください。また、コース料理以外にアラカルトも豊富にありますので、食べたいものを教えていただけると助かります」とやさしくほほ笑みました。

『オージュ』 福井を 美味しく 華やかに Fukui French

桜の名所で、福井の恵みを楽しむFukui French。

福井市の中心街を流れる足羽川。春になると約2.2キロの堤防が桜のトンネルとなり、その圧倒的な美しさから「桜の名所100選」に選ばれています。
『オージュ』は、そんな足羽川のほとりにある『ホテルリバージュアケボノ』のレストラン。シェフの松塚高澄さんが手掛けるのは、福井の旬の味わいを最大限に引き出す「Fukui French」です。

「テーマは、福井を、美味しく、華やかに。福井は自然が豊かで、山の幸、海の幸に恵まれた素晴らしいところ。魚介や野菜などの食材はもちろん、和牛のステーキなどに用いるたまり醤油なども、名水で知られる大野市の調味料を使っています」とこだわりを語ります。フレンチだけでなく和食や寿司の国家資格も持つシェフの一皿は、和のテイストを取り入れた風味が広がり、ここでしか出会えない感動があります。

旬の烏賊を使って足羽川の桜を可憐に表現した一品も、松塚シェフらしさが詰まったシグネチャーディッシュ。烏賊には桜の木のスモークがかけられ、眺めて美しく、香りも豊か。福井の旬を、五感でとことん楽しめます。

料理を引き立てる、桜をモチーフにしたインテリア。

松塚シェフはフランスのミシュラン店で研鑽を積み、県外のホテルで料理長を歴任。フランス料理の国内三大コンクール「ジャン・シリンジャー杯」に入賞するなど、確かな実力を誇ります。その日の料理やデザートに使う福井の食材を仕入れるのも、松塚シェフの仕事。

「この辺は高級料亭街として賑わった浜町エリアで、毎朝、近くの八百屋や魚屋に行き、旬の食材や最新の情報を教えてもらっています。食材ももちろん大事ですが、それを運び、選定するプロの方とのつながりも大切だと思うんです」とほほ笑みます。

そんな素材にこだわった「Fukui French」を引き立てるのが、店名の『オージュ=桜樹』にちなんだインテリアです。足羽川に浮かぶ桜の花びらとその重なりをイメージした窓辺のスクリーンをはじめ、桜の樹を思わせるダイニングチェア、白山の稜線をイメージしたオーダーチェア、個室を彩る越前和紙や越前打刃物のカトラリーなどが、福井の文化や伝統を伝えています。

ワインもデセールも大満足、会話が弾むひとときを。

特別なランチに、人生の記念日に、旅の思い出に、県内外から笑顔で来られるお客さまをお出迎えするエントランスには、桜の花びらを象ったオーダーメイドの作品を飾って。その隣りに設けられたワインセラーには、常時80種類ほどのワインを完備しています。

「桜の蕾を象ったランプをはじめ、夜にはまた店内の雰囲気が変わるので、ランチにもディナーにも来ていただけたら」と料理部支配人の小澤幸市さんは語ります。

また、松塚シェフはパティシエの経験もあり、季節のフルーツを使ったデセールも隠れた人気。「実は料理よりデセールの方がテーマを表現しやすいんです」と松塚シェフ。

あわら産のイチゴを使ったパートフィロの薄く軽いミルフィーユ、懐かしい風景を思い出させる焼きいもモチーフのスイーツなど遊び心もたっぷり。「良い業者さんから良い食材を入れていて、美味しいのはあたりまえ。家族と友達と、料理を楽しんでいただけたら」とほほ笑みます。

福井の食材にこだわり、丁寧に味を確かめて出されるフレンチ。料理に合わせた最高のペアリングで出されるワイン。心と会話が弾むチャーミングなデセール。さらに、北陸新幹線延伸開業に先駆け、福井県産の海の幸を堪能できる「FRUITS DE MER」コースも登場し、福井を盛り上げています。

『岩屋山 妙楽寺』 木立が美しいアプローチと若狭最古の建築物

古の記憶を現代に繫ぐよりどころ。

古来より、若狭湾に入る船が目印としてきた若狭三山のひとつ・多田ヶ岳の麓にひっそりと佇む「妙楽寺」。養老3(719)年に僧・行基が自らご本尊を彫って開基し、延暦16(797)年に弘法大師・空海が再興したことが始まりと伝えられています。

駐車場脇で受付を済ませたら、木々のアーチが美しい砂利の小道を歩いて山門へ。新緑が映える春はもちろん、濃い緑が心を鎮めてくれる夏、鮮やかな紅葉が美しい秋、静かに白く染まる冬と、いずれの趣も素晴らしく、季節を変えて足を運びたくなる風景が私達を出迎えてくれます。

歩を進めて朱赤の小橋を越えた先にある山門をくぐり、立派な杉のトンネルを抜けると、まるで光に抱かれるように佇む本堂が目に飛び込んできます。神々しいその姿は、若狭における最古の存在というのも納得の厳かさを携えています。

外陣、内陣、後陣。長い歴史を肌で感じる。

こちらの本堂に祀られているご本尊は、二十四面千手観音菩薩立像。その名の通り24のお顔と1,000本の手を持っているというのは、全国的に見ても非常に珍しいお姿です。

「たくさんの目と持ち物であらゆる衆生を救うという慈悲が形になったお姿なんだと思います」と当代のご住職である中野竜雄さん。昭和の初期頃まで秘仏であったこともあり、千年以上前の作でありながら金箔も残っているという状態の良さにも驚きます。

小浜には内陣(※1)まで入れるお寺が多くありますが、妙楽寺もその一つ。驚くほどの至近距離でご本尊を拝見することができますので、ぜひ間近で隅々までご覧ください。脇仏である四天王に施された鮮やかな色には、きっと目を奪われてしまうはず。後陣(※2)の千手観音菩薩の付き人である二十八部衆も忘れずにご覧ください。

また外陣(※3)の天井近くに飾られた、3枚の大きな絵馬にもご注目を。そのうちのひとつが現存する福井県内最古の絵馬となっています。こちらは厨子の上の「懸仏(かけぼとけ)」と共に、明治の廃仏毀釈を乗り越えた貴重な逸品です。

※1内陣…本堂奥にあるご本尊が安置してある中央部。
※2後陣…内陣の背後1間。密教建築特有の造りに見られます。
※3外陣…内陣の外側。参拝者が礼拝する場所です。

ここは、地域の人々が心を寄せる祈りの場。

本堂への参拝を終えたら、ぜひ地蔵堂へもお参りください。中に入ることはできませんが、小窓から見える景色は圧巻です。金箔が貼られた大きな子安地蔵尊とそれを取り囲むようにびっしりと並べられた千体地蔵が荘厳な空間を作り出しており、ここが長らく地域の信仰を集めている場所なのだと再認識させられます。

「当寺にお参りされた方から、千手観音様に手を合わせたら心が楽になったというお声をよくお聞きします。静かにお参りいただけるお寺なので、心を洗ってお帰りいただければ」とご住職。仏様の御心が感じられる癒しのスポットは、いつの時代も変わらない穏やかさで人々を迎え続けてくれています。